金髪少女との出会い
白い扉のドアノブに手を当て回しながら押した。
ぎぃぃぃ……と音を立てながら扉は開いていった。開いた扉の奥からは白い光が俺を包み込むように俺を導いた。1歩踏み出すと俺は目を閉じた。
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「え?」
俺が見た世界はまるでおとぎ話でしか想像したことがない世界だった。
周りには屋台があり、果物や植物を売っている。
服装も俺が見ていた世界とは別物だった
ドレスのような服をいて歩く女性馬に乗る男の人
ここが別世界……
そう俺は思うと何故かワクワクした。
「お前」
後ろから誰かの声がした。
女の子のような声だと思い後ろを向くと……
「ぐほッ……」
金髪の女の子に腹パンを食らわされた。
何故!?
俺の口からは血は出なかったがマジで痛い
急になんだよ、この国の挨拶の仕方か!?
にしちゃヤバすぎるだろ
とか思っていると。
「お前か……」
「は?」
金髪の女の子は倒れた俺に睨んだ
俺が何したってんだよ。
「この子を怪我した男ってのは」
金髪の女の子の後ろを見るとボロボロで泣きながら金髪の女の子の服を掴む女の子がいた。
いや怪我をさせた?いやいや断じて違うし!
「俺じゃねぇよ!」
「巫山戯んな!お前だろ!
黒髪に不思議な服を来ている男」
確かにそれ俺だわ!
だが違うわ!そんな女の子に怪我をさせる訳ない!てか飴ちゃんあげちゃうよ!?
俺は否定を続けるが金髪の女の子は聞く耳を持ってくれなかった。
これは困った
「おねぇ……ちゃん、……」
後ろにいた女の子が金髪の女の子を呼んだ。
まだ女の子の目には涙が溢れてクシャクシャになっていた。
「その人、じゃぁ……ないよぉ……」
女の子は俺じゃないと言ってくれた。
金髪の女の子は申し訳なさそうに「済まない」と謝ってくれた。
「いや、良いよ。
間違いだってあるし」
腹パンは痛かったな。
そう思っていた時
「あ!あの人……」
後ろにいた女の子が声を上げた。
その目の先にはガラが悪い黒髪の男がいた。
確かに特徴は俺と同じだな……。
「追いかけるぞ!」
金髪の女の子は走り出してしまった。
後ろにいた女の子はブルブルと震えて怖がっていた。
俺はその姿を見て抱き上げた
「安心しろあの姉ちゃんは強いよ
負けやしねぇ」
俺は安心させようと言葉をかけた
女の子は「うん」とギュッと俺にハグした。
俺は金髪の女の子を待っていると
路地裏から現れた。
少しボロボロになっていたが大丈夫そうだ。
グッと親指を立て笑っていたからだ。
「ほらな、強いだろ?」
「うん!お姉ちゃんすごい!」
女の子の目にはいつの間にか涙が無かった。
とても笑顔で笑っていた。
「女の子を見ていてくれてありがとうな。」
「いいってことよ」
俺は女の子を金髪の女の子に渡し、去ろうとしたが……
「なぁ!」
金髪の女の子に声を掛けられた
後ろを向くと金髪の女の子から
「名前、なんて言うんだ」
名前を聞かれ俺はユダヤに貰った、名前を言った
「リク=アバナード」
「リク……アバナード……」
「お前は?」
俺は金髪の女の子に名前を聞いた。
「私の名は ノア=ヴェルザル だ」
「ふーん可愛い名前だな」
「かわ!そ、そんな事は無い!」
金髪の女の子、ノアは俺が可愛いって言ったら照れ顔を伏せた。
女の子だな……と俺は思った。
「お前、救世主になる気ないか?」
「え!救世主!?」
彼女との出会いは変な出会い方だった。