始まり
俺が死んだ前、俺は何をしていた。
ただ何かに殺られて死んでだめだ何も思い出せない。
名前も何に殺されたのかも……俺は何で死んだ
何度も何度も思い出そうと頭をフル回転したが何一つ思い出せない名前だってそうだ。
「やっぱり何も思い出せない見たいだね」
ユダヤは呟くように言った
「お前は知ってるのか!?」
やれやれと呆れた顔をしながら俺に鋭い目線を向けてユダヤは言った
「名前しか知らない」
「知らないのかよ!
名前はなぜ知ってる!」
「作ったから」
「作っちゃったの!?
俺の名前だよ!?俺を産んでくれた親がつけた名前だよ!?
変えちゃうの!?」
俺の突っ込み凄いなと心の中でそう呟く
ユダヤはおおーと口にした
「んで?俺の名前はなんだよ」
おれは正直気になっていた
作った名前。
「おお、素直だね
君の名前は『リク=アバナード』あーだこーだ言わないでよ俺が決めたんじゃないから」
壁に寄りかかりながら腕を組みムカつく態度で言うユダヤ
だがリク=アバナード 案外変とは思わなかった
むしろ気に入ってるし、嬉しかった。
何故だろうその時はそう思っていた。
「よーしんじゃリク君よ」
「お前、棒読みだな」
「君には使命がある」
俺の話を無視して話を続けた
ほんとに腹立つ天使野郎だなユダヤって奴と俺は口に出さず心の中で文句を言っていた
「別の世界へ行って『救世主』になって欲しい」
「きゅうせいしゅ?
え、あの?あの、人の危機を救う救世主何言ってんの?意味がわかんないんですけど」
「女子高校生かよ
まぁあっち行けばなんとかなるでしょ。」
ブツブツと小声で何か話していると
急に歩き出して壁を触れた。
すると浮き上がるかのように白い扉が現れた。
まるでマジックのように。
「まじか……」
「さーてリク君よ
君は今から別世界へと行ってもらいたい」
俺は少し悩んだ
だが案外すぐに答えは決まった
俺は名前までもらって、そして生き返らせてくれるとも言ってくれた。
こんな絶好チャンスは無いだろうと
それに何故かワクワクしていたから、ドアの奥へ行ってみたいという気持ちが湧いてきた。
「分かったよ行く」
俺は素直にそう伝えた
ユダヤからは「素直だね」と言われたが無視した。
「この扉を開けたらそこは別世界だいいね?」
「分かってんよじゃぁな、」
ガチャ、俺は白い扉を思いっきり開けた
これからが俺、リク=アバナードの物語が始まる