目覚め
某日 とある村
「フン、口ほどにもなかったな まぁいい、きさまの妹は魔王様の伴侶として連れ去らせてもらう」
「お兄ちゃああん」
「柚子葉ーーーー!!!」
「ハハハハハ、負け犬はおとなしく這いつくばっているんだな」
「やめろーーーーー」
「やめろーーーはっ!?」
初めは何がどうなっているかわからなかったが時間がたつにつれ頭が覚醒してきた
「そっか、俺は寝ていたのか それで俺はあの夢を見ていたと」
正直あの夢(過去編および前世編は番外編で詳しく書きますby作者)はもう見たくないな
「それはともかくここはどこなんだ」
部屋を見回した感じ普通の部屋のように見えるが
「目が覚めたようだね」
声が聞こえた方に目を向けると30歳から40歳と思われる女性が立っていた
「ここは?」
「ここはセレナーデ街の宿舎だよ」
「セレナーデ街?」
聞いたことの無いな
「おや知らないのかい いやそれも仕方がないのかね ここは王都から遠く離れているし特に何の特徴もないからね」
「王都から離れているってどれくらい」
まあせいぜい離れていたとしても200kmくらいだろう
「だいたい1000kmくらいかね」
「1000!?」
うそだろ!?俺がいた場所からだったら馬でも20時間くらいかかるぞ
「ついでに今日の日付は?」
「え?○○月××日だけど」
「そ、そうですか」
俺が気絶してから数日後かと思ったけどそういうわけじゃなさそうだし
いったいどうなっているんだ
「そういえば俺の剣は」
朝から近くにない自分の相棒の居場所を聞いた
「それならこっちにあるよ でもその前に腹ごしらえかね 朝ごはん出来てるから」
「いえそんな休ませていただいたのに飯もだなんて「グゥ~」あっ」
「ははっ どうやら体というより胃袋は正直みたいだね それにお前さんの分はもう作っちゃっているんだ」
「それじゃあすみませんもらってもいいでしょうか」
「初めからいいって言ってるだろ 準備ができたら食堂に来な 突き当りを右だから」
「わかりました」
そういっておばさんは部屋を出て行った
そういえば名前を聞いてなかったよな
「後で聞こう」
~食堂~
「うまい!?」
「そいつはよかった といっても昨日の残り物とかだからそこまで手間はかかってないけどね」
「それでもうまいですよ そういえば」
「ん? なんだい」
「お名前は」
「そういえば名乗ってなかったね 私はマギ よろしくね」
「俺の名前はハジメです よろしくお願いします」
「さてと自己紹介も終わったしご飯食べちゃおうか」
「ハイ!」
~数分後~
「ふぅ おなかいっぱい」
だいぶ食ったな
「お粗末さまでした よく食べていたね」
「はい ありがとうございました」
そして俺は一つ質問したいことができた
「あの 俺をここまで運んできてくれた人ってだれですか」
「え? あぁ セリカって子だよたぶんもうそろそろ「ただいま戻りました」ほら帰ってきた」
おばさん改めマギさんから俺を助けてくれた人の話を聞こうとしたら女性の声が聞こえた
俺はその声に聞き覚えがあった
それはあの時、死にかけて気絶寸前だった時に聞こえてきた声と同じだった
「あら目が覚めたのですか」
あの時は見れなかった姿を見ることができた
「!?」
声からある程度容姿の予想はできたものの実際に彼女を見るとびっくりするほどまでに美少女だった