兄、魔王であるかの実証実験
「お、お兄ちゃん。もしかして変な奴に会ったから頭おかしくなっちゃたの?」
あり得ない。
だって、魔王っておとぎ話の悪役とか、ゲームのラスボスとかで出てくるものじゃないの?
「おかしくなってねーよ。わーった。俺が今からアイツ倒すからちゃんと見とけよ」
は?
「倒せるなら、先に言ってよ!!」
「はい、じゃードロちゃんバイバーイ」
お兄ちゃんがそういいながら指を鳴らした。
「え?き…えた?」
そう、ドロちゃんとか言うのは、一瞬にして消えた。多分、お兄ちゃんによって
「へへ、スゴいだろ?」
「うん、すごいけどドロちゃんってのは、どこ行ったの?」
「抹消した。」
ん?
「抹・消・し・た・の」
やだなぁ、お兄ちゃん。なにもしてないのに、抹消できるわけないじゃん。
「だから、言ったろ。魔王だって」
「あ、忘れてた。」
そして、心の声ももれてた。
「じゃあ、行くかぁ」
「どこに?」
「レッツMAKAI☆」
え、ええ!?
「魔界ってどこにあるの?」
「異世界」
どこだよ。
「まあ、人の足では、到底行けないような所」
あ~、そゆこと
「じゃあ、行くか」
ん?これは、私も行く流れ?
お兄ちゃんが次に指を鳴らしたらそこは、魔界だった。