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八神物語   作者: 雷嵐
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新暦




 大陸「アースガルド」

 この大陸に到達した者は「運命を知る」と言われている。しかし、この「アースガルド」と呼ばれる大陸の所在を知る者はいない。知性を持った生命が誕生して数千年と言う時が流れた今でさえ明確な手掛かりすら得られていないと言う。そしていつしかそれは誰かが思い描いた「創造」だと言われるようになった。当然の事である。逆に言えば、すぐにそう思い至らなかった方がおかしい位である。しかし、そう思い至らなかった理由が存在するのだ。大陸「アースガルド」を創ったと言う者が存在したのだ。その者は、ある本の中にこのように記したのだ。

「大陸アースガルド。この大陸に到達した者は運命を知る事になるだろう。私の最初で最後の創造。簡単に見つけられても困るが、見てもらえないと言うのも寂しい。故に大陸を探す注意を授けよう。大陸に到達出来るのはその身に(刻印)を宿し、(神器)を扱いし者。ただ大陸を見る事は誰にでも出来る。目で見るのではなく、身体と心、そして魂。全てで感じるのだ。そうすれば大陸を認識する事が出来るであろう。」

 多くの者達が大陸「アースガルド」の謎を解き明かすべく人生を賭けた。しかし、大陸「アースガルド」に到達出来た者、また大陸を認識出来た者もいなかった。 





 時は西暦2100年。 二度の世界対戦の後、地球温暖化による地球環境の変化から発生したと考えられる伝染病により全人口の過半数が滅んだ。危機的状況を打破すべく宇宙進出を進めた世界各国だが環境の変化により現れたのは病気だけではなかった。それは人類以外の統率のとれた新種族の出現である。

 現れた新たな種族は5種族。人類はそれぞれこのように言った。「魔族」「天使族」「龍族」「屍族」そして「神族」。

 彼らは彼らが持つ人類にはない特殊な能力を使い地球侵略を始めた。人類は苦戦を強いられた。ただ現れた種族が一種だけであったなら人類はあっという間に滅ぼされていただろう。しかし、新たに現れた種族は5つ。彼らもまた敵対し、争いを始めた。お陰で人類は考える時間を得た。彼らはなぜ現れたのか。これからどうして行かなければならないのか。そして、人類は1人の学者の話からある可能性を見出だした。大陸「アースガルド」である。運命を知ると言われるこの大陸。未だに手掛かりすら発見されていないが新種族の出現により分かったことがあった。アースガルドについて伝えられている古文書に8種類の紋章が記されており、その内の5種類が新たに出現した種族達の長を名乗る者の身体や装飾品に刻まれていたと言う。人類はこれを偶然だとは考えなかった。彼らはアースガルドに関係している。あるいはアースガルドは彼らに関係している。アースガルドについて知る事が今後の世界情勢のアドバンテージになると確信し、人類は人類の持つ力の全てを使いアースガルドを研究した。



 そして人類は100年の時を経て6つ巴の戦いに勝利し、6つの種族のトップとなった。



 しかし、それも長くは続かなかった。 

 人類が世界のトップとなり、人類の拠点となった場所は大陸「アースガルド」。人類が世界を支配したのが西暦2112年。その100年後、大陸アースガルドとそこに住む世界を支配する人間の王達が姿を消した。統率者を失った世界は再び争いを始め、アースガルドを失った人類はなす統べなく、次の世代は「神族」達が勝ちとった。 西暦は終わりを迎え新暦が始まった。


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