第17話:難攻不落のショッピングモール、あるいは聖域の仕立て
自分たちの装備を整え、【高速縫製】のスキルまで手に入れたショウ。
次に彼が目をつけたのは、この古代図書館そのものの「リフォーム」でした。
ボロボロの外壁を縫い直し、神の糸で包み込むことで、廃墟は誰も触れられない絶対聖域へと変貌します。
自分たちの装備を作り終え、少し自信がついた。
ふと見上げれば、この古代図書館の天井は高く、広さは俺が昔よく通っていた5階建てのショッピングモールくらいはある。
「スキルも覚えたし、この場所をもっと本格的に隠せるかやってみるか」
俺は平和の神の『針と糸』を取り出した。
不思議なことに、あれだけ服や毛布を縫ったのに、糸は一向に減っている気配がない。神の道具のコスパ、半端ないな。
「……よし。この巨大な建物を、丸ごと『包み込んで』やる」
俺は【高速縫製】を全開にし、建物の四隅に糸を走らせた。
図書館の外壁は、戦闘の跡でボロボロに欠け無数の傷が刻まれている。俺はその傷跡を埋めるように、神の糸で編み上げた「硬質な布」を外壁に密着させていった。
「傷を縫い合わせて、さらに厚く、硬く……。よし、これで外壁の強化も兼ねられるはずだ」
指を振るたびに、銀色の糸が蜘蛛の巣のように図書館を包み込んでいく。
ただ守るだけじゃない。俺はさらに、アイドル時代のステージ演出の知識を応用した。
「ただの壁じゃ芸がない。……許可した者しか入れず、外からは『ただの瓦礫の山』に見えるように、認識を縫い合わせる!」
【スキル:神の仕立て(ゴッド・テーラー)がさらに深化しました】
【効果:幻影装甲】
【図書館全体に『認識阻害』および『物理無効(小)』を付与しました】
「……! いけた!」
俺が最後の一針を空中で結ぶと、図書館全体が淡い光に包まれた後、ふっと気配が消えた。
外に出て確認すると、そこには立派な建物など存在せず、どこにでもあるような、誰も近づきたがらない汚い瓦礫の山があるだけだった。
「なっ……。ショウ、これは……。目の前にあるはずの建物の気配が、全く感じられないぞ」
ショーベルが、目を丸くして虚空を仰いだ。彼女のような強者が目の前に立っても、中にある「図書館」を認識できない。これなら、魔王軍がここを素通りしてもおかしくない。
「成功ですね。……あ、ショーベルさん、ここが入り口です。許可を与えている人にだけ、本当の姿が見えますよ」
俺が手を引くと、瓦礫の幻が剥がれ、美しく補強された図書館の扉が現れた。
俺は満足して、つい「ふふふ、完璧だ」と声が漏れてしまった。
「……この短期間で、城塞に等しい防御結界を一人で作り上げるとは……勇者以上の能力かもしれんな」
「勇者以上!?ただのアイドルですよ。……ちょっとだけ、こだわりが強い仕立て屋なだけです」
食糧よし。装備よし。拠点の防衛もよし。
自分たちだけの「最強の秘密基地」が完成した瞬間だった。
(神様、見てるか。壊れた街の真ん中で、俺は誰にも邪魔されない特等席を作ったぜ……)
俺たちは新しくなった「ホーム」の奥へと戻った。
そして、昨日作った服にも幻影装甲の効果を付与するべく仕立て直すのであった……。
第17話をお読みいただきありがとうございました!
ついに図書館をまるごと隠し、要塞化したショウ。
ショッピングモール規模の建物を縫い上げるその手腕は、もはや神の領域!?
次回、お楽しみに。
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※AIとの共同執筆作品となります。




