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3 再会のお寿司屋さん②

お寿司屋さん編長引いちゃいました。


前回までのあらすじ

高級なお寿司屋さんについた→お兄ちゃんとお父さんが追い出された→お母さんの親友登場!→息子がお見合い相手に!?→お見合いスタート!!




「さくちゃんってば、小さい頃ね、とても可愛かったのよ~!これ、さくちゃんが初めて歩いたときの写真!このときはコンクールに優勝したときぐらいに感動したな~!!」

「わ~!咲楽ちゃんとっても可愛いわね!もっと他に写真ある?見せて!」

「いいわよ~!任せて!とびっきり可愛い写真があるから。」


(どうしてこんなことに…)

お母さんの方は、こんな私をほったらかして写真で盛り上がっている。

皇先輩は、そんな2人をニコニコしながら見ている。

「あの~、皇先輩は、お見合いのことについて知っていましたか?」

「うん、知っていたよ。もちろん、相手が咲楽ちゃんだってことも。」

(先輩、知っていたのか)

「僕のことは、斗真と呼んで欲しいな。咲楽ちゃんのことさくちゃんって呼んでもいい?」

「は、はい。いいですよ。ですが、さすがに先輩のことを呼び捨てにするのは、気が引けるというか…なので、斗真くんとお呼びしてもいいですか?」

「うん!全然いいよ!」

「あと、学校では、斗真くんのことは皇先輩とお呼びしますね。(ファンたちの目が怖いから…)」

そう私が言うと、斗真くんは少し寂しそうに頷いた。

「それと、学校では『さくちゃん』と呼ぶのはやめてもらえることは…」

「それは、譲れないかな。」

斗真くんはキリッとした顔で私を見つめてきた。

「せめて、咲楽と呼んでほしいな~なんて…」

私が必死になって斗真くんを見つめると、斗真くんは少し顔を赤らめて「じゃあ、学校では『咲楽ちゃん』ね。」と言った。

「あと、敬語はなしでよろしく。」と先輩は言って、手を差し出してきた。

「それじゃあ、改めてよろしくね、『さくちゃん』」

「こちらこそ、よろしくお願い「敬語はなしだよ。」よろしく。」

と私は斗真くんと握手をした。

「失礼します。お食事をお持ちしました。」

と陽和さんが言い、料理をもってきてくれた。

今日のメニューの中には、私の大好きなマグロとサーモンがあった。

「本日のメニューは、大トロまぐろ、大トロサーモン、イカ、ズワイガニ、ホタテ、ねぎトロ巻き、ウナギ、そして、当店の看板メニューの自家製茶碗蒸しでございます。どうぞ、ごゆっくりご堪能くださいませ。」

(うわ~!美味しそう!)

「いただきます。」

(う~ん!こんなに美味しいマグロとサーモン、今までに一度も食べたことない!ゆっくりこの味を堪能しなきゃ!)

「まぐろ好きなの?」

と斗真くんが私に聞いてきた。

(そんなに顔に出てたかな?私、顔に出にくいと思うんだけどな。)

「私、そんなに顔に出てた?」

「うん、美味しそうに食べてたよ。」

(恥ずかしい…。やっぱり今日はメガネじゃなくてコンタクトにしてるから、表情が分かりやすいのかも。)

少し顔を赤らめながらまぐろを食べようとすると、

「2人とも、本当に仲がいいわね~!」

「そうね!これはもう、お見合い成立かも?!」

とお母さんたちがヒソヒソと話している。

(聞こえてるよ…!)





「そろそろ皆食べ終わった頃かな~?」と私のお母さんが言うと、ニマニマしながらお母さんは私と斗真くんにこう言った。

「2人で一緒に庭で散歩でもしてきなよ~!ここの庭ね、とっても綺麗な蓮の花が咲いているって女将さんが言ってたよ~!」

「ついでに写真を撮ってきてほしいな~!蓮の写真も嬉しいけど、2人一緒に写った写真だともっと嬉しいかも。」と斗真くんのお母さんまで言ってきた。私たちは、仕方なくお母さん達の希望を叶えるために、2人で一緒に庭へ散歩に行くことに決めた。



庭にて

「わ~!!綺麗な蓮の花が咲いていますね。斗真くん、早速蓮の写真撮りましょうよ!!」

「さくちゃん、お花が好きなんだね。」

「いや、そうではなくて、蓮の花は小さい頃の大切な思い出の証なんです。確か、あれは私が小さい頃に家族旅行に行った時なんですけど、こう言った店で迷子になってしまったんですよ。その時に、蓮の花が咲いている池の近くで泣いている女の子を見つけたんですよ。その女の子を泣き止ますために、私は一生懸命お話をしたんですよね。その頃の記憶が曖昧で確信はできないのですが…。その時に、その女の子がお礼に一つの花をくれたんですよ。それが蓮の花が咲いていた池の近くにあったタンポポだったんです。ほら、今の光景と似ていませんか」

池の周りには、たくさんのタンポポが咲いていた。私はそれらを指差しながら斗真くんにこの話をした。そうすると、斗真くんは嬉しそうに私の頭を撫でて「その子もきっと、さくちゃんに救われているんじゃないかな?」と言った。

「その子とまた会いたいな~。」

私は昔の記憶を思い出しながらカメラのシャッターを切ろうとした。その時、「カァカァ!!」とカラスがカメラに向かって突進してきた。

「さくちゃん、危ない!!!」

斗真くんはそう叫びながら咄嗟に私を抱きしめた。

「ととと、斗真くん?!」

「あぁ、本当にごめん。カラスが突進してきたからつい…痛くなかった?」

「だ、だ、大丈夫です。斗真くん、そろそろ離してもらえると嬉しいかも…。」

「ごめんね。さくちゃんが無事でよかった。今度は僕が助けるって決めたしね。」

「…斗真くん?」

(斗真くんは何を言っているのだろう…。)

「じゃあ早速、一緒に写真を撮ろうか。」

「え!あれは、お母さんが勝手に言ったことだから、守らなくてもいいもので…」

「いいや、僕がさくちゃんと一緒に撮りたかったんだ。さくちゃんは、僕ととるのはイヤ?」

(そんな寂しそうな顔で見られると、断れないじゃん!!)

「いいですよ。一緒に撮りましょう!」

「ありがとう。じゃあこっちに来て。」

「はい。」



「斗真くん、近くありませんか?」

斗真くんの整った顔が、私の顔のすぐ隣にある。

「近寄った方が確実に写ると思って。」

カメラは今、カメラ三脚の上に乗っている。斗真くんは職人のように素早い手つきでカメラをセットし、私の方へ駆け寄ってきて、今この状態になった訳だが、それにしても、近い。近すぎる。恥ずかしすぎて目をカメラから逸らしてしまったタイミングでシャッター音が鳴った。

(絶対変な顔だ…!今すぐ撮り直したいけど、この体制にまたなるのもな…。)

「斗真くん、写真撮れましたよ。そろそろ部屋に戻りませんか?」

「そうだね。」

「斗真くん。この体制、どうにかなりません?」

「さくちゃんが敬語外してくれたら戻すよ…たぶん。」

「わかり…わかったよ。」

斗真くんは漫画のワンシーンのように、お花をまとって嬉しそうな顔で私を見た。

(そんなに敬語がイヤだったのかな。)

私はこんなことを思いながら部屋に戻っていった。

この光景を誰かに見られているといいうことを知らずに…。




同時刻 庭にて(side???)

斗真様と一緒にいるあの女は誰??斗真様があんなに嬉しそうな顔をしている姿を私は一度も見たことないわよ!!あんな、地味で愛想のない女なんて、斗真様にふさわしくないわ!!本来、あそこは私の場所だったはずなのに…!絶対に、婚約破棄させてやる!!


「琴音お嬢様。そろそろ華道のお稽古のお時間でございます。」

「わかったわ、じいや。いつもありがとう。」

私はこうやっていつも上品で洗礼された美しい笑みを浮かべる。

「それと、当主様がお呼びです。」

「お稽古が終わったら行くと伝えてくださいね。」

私は雅琴音みやび ことね。日本の由緒正しい華族の子孫だ。容姿、財力、権力など私は願わずとも簡単に手に入れられる。また、私が願って手に入らなかったものはない。四歳の頃、友達の犬を欲しいと行った時、友達は簡単に私にそれをくれた。また、十四歳の頃、友達のイケメンな彼氏?を欲しいといったら、友達はいとも簡単にな彼氏を譲り渡した。私が唯一手に入らなかったもの、それは、皇斗真様。日本の財閥の家で、容姿端麗、文武両道、温厚篤実の四字熟語の象徴的な存在だ。完璧な私と釣り合う相手だと初めて思い、恋に落ちた。私がアピールしても、彼は一向に振り向いてくれない。なのに、あの女にはあんなに夢中になっている。絶対に許さない。覚悟してなさいよ…。

そう思いながら私は執事の用意した車に乗って、華道教室へと向かった。










こんにちは。今回も新キャラ登場となりましたが、とても不穏な感じでおわりましたね。ヒーローとの絡みが少ないように感じるのは気のせい…ではないですね。最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。

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