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今日の敵は明日の恋人〜先生に恋をしました〜  作者: RIKA
挿話2

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Revive 5 -Side Saki-

背後から聞こえてくる、先生の静かな寝息。

実をいうと、思い切り詰って泣いたことで、爆発した感情はだいぶ収まっていた。

だけどたくさん泣いて目が腫れていたし、何より気まずくて、先生に顔を見せられなかったのだ。

だから顔を隠したり、可愛くない態度をとってしまったり…。

挙句の果てには、ソファで寝ようとしていた先生に、自分でも意味不明な理由を言ったりなんかして…。


そっと布団から顔を出し、先生の方をゆっくり振り返った。

先生は、もうすっかり寝入っているようだ。

ただでさえ仕事で忙しいのに、今夜は私に詰られて、余計疲れさせてしまっただろうか。

子供のように泣きわめく私の扱いに困り果てたに違いない。

こんなコドモにはもう付き合ってられないって思われてたらどうしよう…。

自分の考えに思わず涙ぐんだけど、また泣きだして先生を起こしたくない。

パジャマの袖で零れる涙をそっと拭った。



先生はぐっすり寝てるけど、私は眠気を感じなかった。

その理由ならはっきりと分かっている。――先生に、抱きしめられていないからだ。

いつも先生の胸の中で眠りにつくから、もはやそれが習慣となっていて…。

自分でも知らないうちに、私はもう、先生の温もりなく眠れなくなっている。


――正直、先生がベッドに入ってきた時、抱きしめてくれないかなと少し期待した。

顔は見られたくなかったけれど、抱き締められたら、抵抗するつもりなんてなかった。

だけど多分背を向けていたことで、私がまだ怒っていると思ったのだろう。

私には指一本触れず、先生はそのまま眠りについた。

そのことに勝手にショックを受けるなんて、本当に自業自得だ。

拒んだのは自分のくせに…。


そっと身体を反転させ、先生の方を向く。

先生が起きないのを確認しながら、少しずつ、少しずつ距離を詰めた。

ほんの少しだけ…ほんの少しだけ、先生の温もりを感じたい。

それが無理なら、せめて匂いだけでもいいから。


先生に触れるか触れないか、ギリギリのところまで近づく。

先生の体温ですっかり温まった毛布も、先生の匂いがするパジャマも、ひどく心地が良かった。

いつもの日常に触れて、ようやく安心する。

このままあと10分だけ、ううん、5分だけ。

そうしたら、またベッドの隅に戻るから。

先生の温もりを思い出しながら、一人で眠るから。

だからもう少しだけ、――このままで。



結局そのまま眠ってしまった紗妃なのでした。

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