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死神公爵に「おまえを愛することはない」と言われましたが、我が栄光のチルちゃん軍にお任せください!  作者: 雷雨
第2章 国王陛下と我が栄光のチルちゃん軍

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第18話 異世界の私

短めです。

チルちゃん軍とカトリーヌを引き連れ、急足で部屋を出ると、廊下に立っている二人がいた。

心配そうに私を見つめるエルビスと、エルビスの娘であり私の護衛でもあるロザリーだ。


ロザリーは落ち着いた目をして「朝食に行かれるのですね」と、騎士の足取りで私に近づいてきた。


「部屋には入らず、ここにいたのね」

「はい。父から奥様のやり方については聞いておりましたので、お邪魔にならないようにと思い、廊下に留まりました。しかし、部屋の中の会話は全て聞こえ得ておりましたので、必要となれば部屋に入るつもりでした」


ロザリーは、分かっておりますよ、と言った落ち着いた笑みを浮かべているけれど・・・。


「エルビスから聞いた私のやり方・・・?」


私は、嫌な予感に、朝食へ向かう足を止め、エルビスへと体を向けたのだ。


「私のやり方って何?エルビス。ロザリーに何を言ったの?」


気になる!空腹よりも先に、問ただしておかなければ!


私の懸念に全く気がついていないエルビスは、何故か顔を綻ばせ、両手を広げ、誇らしげに話し出したのだ。


「ああ、奥様!敬愛する奥様のお話は、もちろん日々、娘や妻に聞かせております。そう。奥様はどのような相手であろうとも、全く怯む事なく、堂々とした態度で向かわれるのです。慈悲深い微笑みを浮かべながら、相手を挑発し、相手が自ら、奥様の支配下へと入るように導かれるのです。決して手段を選ばない。これほどお若いのに、驚くべき手管(てくだ)を、お持ちなのです!」


ちょっと待って。手管?手管って何?褒め言葉じゃないわよね。私、手管なんて使ったかしら?


戸惑い、ロザリーを見ると、ええご安心ください私も奥様の事は良く分かっておりますよ、といった顔をして頷かれた。


違う。何か違うわ。

たぶん、ロザリーは何も分かっていない。もちろんエルビスも!


救いを求めてカトリーヌに視線を移すと、軽く眉を顰めてエルビスを見つめていたので、ホッとした。

これがエルビスに対する正しい反応なのだ。


しかし、そんなカトリーヌも、私と目が合うと、

「はい。私も奥様の話はエルビスより聞いております。死霊の話でございますでしょ?」と言ったのだ!


死霊の話・・・。一番やばい奴よね。


「わ、私が、死霊にしがみつかれながら口喧嘩した話かしら」

そこまでは事実なのだ。


「はい。奥様が『おまえのツラ、マジ笑える』と死霊を挑発した上で『弔いの鐘の()が聞こえるだろう。おまえの為の鐘の()だ』と言い放ち、『おまえ達の時代は終わったのだ。・・・滅びろ』と言い渡した話です」


なんか増えてる!言った覚えがないセリフが、また増えてる!おまけに、なんかカッコいい・・・。


でも、本当に私は、そんなセリフを言っていないのだ。

やはりエルビスはあの時、死霊のせいで混乱し、幻覚でも見たに違いない。

そのせいで、私が言った覚えがないセリフを、私が言ったと思い込んでいるだけなのだ。

ここで正しておかなくては、


私は空腹のあまり鳴り続けているお腹に力を込め、エルビスの前に立ったのだ。


「エルビス。私は確かに死霊と口喧嘩をしたけれど、『おまえのツラ』や『弔いの鐘』や『滅びろ』なんてキツイ言葉は言っていないはずよ」

「いいえ。奥様は言いました」


間髪入れず反論された。

エルビスの瞳には嘘がなく、確信があった。瞳はどこまでも澄み渡り、一点の曇りもなかった。



もしかして私の方が間違っているのかもしれない。



ふと、そんな疑問が湧いてきた。


だってエルビスは、こんなに真っ直ぐ私を見ているのだ。

こんなにも深く信じている。

もしかして、もしかすると、私の方が間違っている?


でも、『おまえのツラ』も『弔いの鐘』も『滅びろ』も、今まで一度も言ったことがない言葉なのだ。そんな言葉を私がわざわざ言うだろうか。


いや、言わない。

やっぱり言わない!

私は、そんな事、死霊にも人間にも言ってない!


「エルビス!」と、言ってない論を主張しようとエルビスを見つめると、あの私を信じ切った瞳で「なんでございましょう奥様」と返された。


その澄んだ瞳に、私はまた怯んでしまう。

エルビスに嘘はない。でも!

この辻褄の合わない問題を、どうやって収めればいいのか。

私の心の平穏の為にも、解決策を探さなくては。

考えるのよ、私。


1、エルビスに嘘はない。

2、でも私は言ってない。


さあ、この二つを合わせた真実はどこにあるの!?



・・・・空腹の中、閃いた。


異世界だ。


もしかすると、あの深く混乱した状況の中で、エルビスの魂は異世界に飛んだのかもしれない。そして異世界の私を見たのかもしれない。そんな物語を読んだことがある気がする。うん。読んだ。たぶん、読んだ。きっと読んだ。あの物語は真実を元にして書かれ、きっと異世界はあるのだ。そんな気がする。


そしてエルビスの魂がたどり着いた異世界の私は、死霊に言ったのかもしれない。


『おまえのツラ、マジ笑える』


『弔いの鐘の()が聞こえるだろう。おまえの為の鐘の()だ』


『おまえ達の時代は終わったのだ。・・・滅びろ』



きっと異世界の私は、そういう事をサラッと言ってしまえる人なのだ。異世界の私、カッコいい。


「分かったわ。エルビス。(異世界の)私は死霊にそう言ったのね」


全てを異世界の私に押し付ける事を決めた私は、やっと、心穏やかに微笑んだのだ。

狂信者の澄んだ目をしたエルビスも「はい!」と嬉しそうに微笑んでくれた。


よし。異世界の私はカッコいい。今後はこれで押し通す。これが結論。これで解決。


私は満足して、朝食に向かったのだ。


ここしばらく、微熱と咳で寝込んでいました。

職場で同じ症状だった人達がコロナだったと後で判明したので、コロナだったのかなあ。


元々、仕事が休みになっていたので、家でKindleの漫画を大量に買って読んでました。

体調悪い時は、やっぱり小説より漫画ですよね!

でも、この休みに小説をいっぱい書こうと計画してたんだけどなあ。

座っていられなかったので無理でした。

全5話ぐらいの新しい小説も、熱が出る前に、途中まで書いていたんですよ。ふふふ。たぶん皆さん、気に入ってくれると思いますよ(希望)。まだ最後まで書けてないけれど。

やる気に満ちてたんだけどなあ。

まあ、仕方ない。久しぶりに沢山漫画を読んで、楽しかったので、よしという事で。


『さんかく窓の外側は夜』は面白かったなあ。

『夜明けの唄』と『合コンに行ったら女がいなかった話』『落ちぶれゼウスと奴隷の子』『無自覚な天才少女は気づかない』『着せ替え人形は恋をする』『二番手の女』もKindleunlimitedで読めるもの以外は全巻買って、続編が出たら自動で買う手続きもしました!

『シャングリラ・フロンティア』は、元々読んでいたけれど、新刊が出たので読みました。相変わらず面白い。

そして支払日が怖い。怖いったら怖い。

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