ねえそんな些細な言葉でさえ……覚えてるんだよ?
誰一倍記憶力が良くて
誰一倍思い出が多くて
そんな些細な会話だって
覚えているんですメモリーに
頭の中残っているんです
再生される幸せな時々が
些細すぎるその場のノリで
言われた言葉だって
突き刺さってしまうんです
受け止めてしまうんです
些細すぎるその場のノリで
言われた約束もどきだって
嬉しくて仕方がないんです
待ってる自分がいるんです
誰一倍人を信じてなくて
誰一倍人を信じていたくて
ねえ信じていていいの?
重くもない些細すぎるその言葉
まだ覚えているんです忘れてないんです
今か今かと待っているんです
こっちから言うのは気まずいな
恥ずかしいな怖いな
それで突き放されたら違かったら
恐ろしいな考えたくないな
そんなこと言う人じゃないって
忘れるような人じゃないって
忘れてても謝るような人だって
誰一倍信用してる人なんだって
それでも
誰一倍受け身体制で
誰一倍傷つきやすくて
こっちから攻めていけないね
受け身体制取ってるんです
だけどそれが仇となるんです
チャンス掴めないんです
ねえ受け身体制そっちもなんですか
お互い言い出せないんですか
お互い覚えているんですか
どう言い出せばいい切り出せばいい
誰一倍人を信じてなくて
誰一倍人を信じていたくて
些細すぎるんですよ重くないんですよ
軽いノリで言われたんですよ
でも嬉しかったんですよ本当に本当に
舞い上がっていたんですよ本当に
ただの貸し借り問題
嗚呼その本読みたいな借りたいな
話したいな隣にいたいな
楽しいな嬉しいな信じたいな……
友達だからこそ、信じていたいのに不安になる。
今までいっつも悲惨だったから傷つくのが怖くて受け身体制で構えている。
だから言い出せないんだ。
そんな人じゃないこと分かってるのに。
信頼しているから。分かっているんだけど。
信じている人だからこそ──怖い。