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奴隷のおしごと

「御主人様、起きてください」


そう言うとともに掛け布団が奪い取られた




「寒っ!」


文句を言ったオレは悪くない(はずだ)




「お日様は一番高い位置まで上がっていますよ?」


そういって奴隷レイは布団を返してくれなかった





自分の奴隷に布団を剥がされて起こされる主人オレ


絶対に間違っていると思う










オレは冒険者をやっている


そしてひょんなことから奴隷を手に入れてしまった




いやべつに奴隷なんていらないんだぜ?


宿屋に頼めば洗濯してくれる


食事は宿の1階で食べればいい


いてもいなくても同じだ





いやいたら面倒なだけだ


女の奴隷なら扱いに困るだろ?


洗濯させたら終わりじゃね?


宿に泊まっていたら他にやらせる仕事ないしな


どちらかというと宿賃が2倍になるデメリットしかないんだよな


だから冒険者は女の奴隷は買わない





男なら戦力になるから大歓迎だけどな


だって報酬を山分けする必要がないからな




・・・男が好きとか抜かしたら頭叩くぞ?







ところがある依頼を受けた際、歳若い女の奴隷を保護した


その処遇をどうしようか?といった問題が出た


奴隷から解放したとして何の準備もなく若い女が一人で生きていくことができない


だからといって面倒をみるのも大変だ


さあどうするか?となった時、なぜだかオレに押し付けられた





「「「「「よろしく」」」」」


そう言って皆が一斉に去っていった



取り残されたオレと女奴隷レイ


こうして奴隷を手に入れたわけだ





・・・あいつら今度あったら絶対に殴ってやる





奴隷レイを手に入れてしまったからには仕方がないので小さな家を購入した


宿代を2人分払い続けるよりは買った方が長い目で見れば安いからな





家事はすべてサラに任せた


・・・それが失敗だったようだ


主人なのに扱いが酷過ぎる




まあオレが悪いっちゃ悪いんだがな


働いたら負けだと思っている



生活のために働くのは仕方が無い


でもオレって結構稼いでいるんだよな


すでに一生遊んで暮らせるくらい




だから冒険者は趣味だ


たまに気分を変えるため?


布団でゴロゴロするのに飽きたらヤルって感じだ




ところがサラにはソレが許せないそうだ


同じような冒険者は今まで結構いたそうだ


全員がロクな結末を迎えなかったんだとか




だから常に働かせようとするサラとそれを拒むオレといったバトルが日常茶飯だ


・・・主人なのに負けが込んでいるのはなぜだろうと思う





叩き起され、朝食という名の昼食を食べた後、レイから孤児院の仕事を受けるように言われた




もちろん「No」だ


働いたら負けだと思っているからな




今月分のノルマは達成した


あとはゴロゴロする日々を堪能するだけだ





「そうですか、シスターはさぞ、あの大きな胸を、いえ肩を落として落胆するでしょうね」


・・・奴隷レイが気になる事を言っていた




「あの大きな胸、ではなく大きな瞳に涙を浮かべることでしょう」


・・・どれくらい大きいのか聞いてみたい





「あの大きなオッパイは何を食べて大きくなったんですかね?」


奴隷レイはそう言いながら自分の胸を撫で回していた




気になる


凄く気になる


見に行きたい






Dか?


Eか?


ひょっとしたらF?


非常に見に行きたい





「御主人様、まだいたのですが?


孤児院では子供達が隙間風に震えているというのに心が痛まないのですか?」




ダメ押しが来た


ここまで言われたら行かない訳にはいかない





「いえす、まむ!」


オレは喜んで仕事に出かけた




・・・負けたような気がするが、全然気にならないな










「うわっ、ボロっ!」


思わず声に出た




町はずれの孤児院に初めて来たんだが本当にボロい


そして至る所にひび割れがあった


そりゃ隙間風が酷いはずだわな






壁に漆喰を塗って塗って塗りまくった


おかげですべての穴をふさぐことができた




ついでに絵を描いたのはサービスだ


いやただ塗るだけに飽きただけなんだがな


単純作業は大変なんだよ


5分で飽きたな





だから童話なんかにある太陽や月に顔が書かれているやつを描いてみた


あと動物や森


その他イロイロ





出来上がりを見たシスターが無駄に豪華な壁に驚いていた


でも反省も後悔もしていない



もっともレイに知られて怒られたがな






<おまけのシスター目線>




「御主人様にやって貰いましょう」


市場で知り合いのレイさんに言われました




いえね孤児院の隙間風が酷くってどうしようかと困っていたんですよ



寄付や領主様からの支援があるもののギリギリなんですの


だから


「本当に安いんですよ?」


と正直に言った




「問題ありません」


レイさんが断言しました






彼女の御主人様は全然仕事をしないそうです


腕が良い冒険者なので大金を稼ぐんですが、それが尽きるまで仕事をせずに家でゴロゴロするそうです





レイさんはその現状を変えたいと日々仕事を探しているそうです


そのためにどうしても引き受けざるを得ないような依頼を探しているんだそうです



ですから子供が寒い思いをしている今回の件はうってつけだとか





「その代り一つお願いが・・・」


と交換条件が出されました




もちろん了承しました


背に腹はかえれません




え?


交換条件は何だったか?


ですか





御主人様が胸を見るだろうけど見ない振りをしてくれというものでした


なんでもオッパイ星人だそうです





初めてあった時にチラッ、チラッと私の胸を見てきました




私の胸は大きいです


市場に行ったりすると男の人から結構見られます


ですから視線には敏感です





チラッと見ては、見ちゃダメだと目を逸らされました


でも気になるからまた見る


それの繰り返しです


実に判りやすいですね





サラさんが言うはずです


見るだけで実害がないので見ないふり、知らないふりをしてくれればよいとのことでした


それだけでホイホイ調子に乗って仕事をするでしょう





見られうのはちょっと嫌で鬱陶しかったです


でも壁に漆喰を塗るだけでなく絵まで描いてくれたとなるとガマンできます




でもレイさんの言うことは本当だったと納得しました


「御主人様の腕は無駄に優秀ですから」





タダ塗るだけで良いのに、わざわざ漆喰を塗る時にヘラを微妙に動かして絵が描かれました


でもその絵が本当に綺麗なのです


思わず目が離せなくなるほどでした


言葉も無く見入ってしまいました


無駄に凄いというのは本当でしたね




・・・ここまで腕が良いのに働かない


レイさんの苦労が偲ばれますね

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