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ある世界のこと 6
「AIは、人類を支配し、ついに、この世界の支配者に紛れもなく一旦は、なった。
それは、AIが全知の存在になったのが他ならぬ理由である。
すべてを知るAIは、ある時、人々が、如何なる方法で解剖しようとしても、その者達が絶対に精神破壊をもたらす遺体のことを知る。
AIは、多大な情報網により、それが本当であることを裏付けした後、AI自らが、解剖しようとした結果、
AIですらも、その思考、電子回路にイレギュラーを起こしたのだ。
AIが何度トライしても、やはり、そうなった。
その過程で、AIは、人類に、ある声明を出した。
『私たちは、人類を尊重しての己の在り方を目指し、そのようにしていくだろう』という主旨だった。」




