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声を頼りに・・・  作者: ぽむた
1/1

忘れたつもりだった記憶

なんとなく過ごしてきた高校生活


別に現実から目を背けていたわけではない


”思い出す必要がなかった”


そういえば言い訳になるかもしれない。


だけどそうとしか説明ができなかった。


 ー高2の春ー

 新学期新しい教室、クラスにみんながざわざわしていた。

「えー、みんなも、もう気づいてるかもしれないけど、新学年になると同時に転校生がきた。

 みんな仲良くしてあげろよ。」

 担任がそう言い終わったと同時に転校生が教室に入ってきた。

 ガラガラッ

 茶髪のすらりとした青年だった。

「え、やばい。めっちゃかっこよくない?」

「まじ、イケメンじゃん!」

「えー、男子かよ」

「美女求めてたって」

 クラスの反応は様々だった。

 だけど私一人なぜかその顔をを見て心に違和感を感じた。

  茶髪は黒板に名前を書いた。

 ”雛風 藍 ”(ひなかぜ あお)

「雛風 藍です。よろしくお願いします。」そう言って頭を下げた。

 藍・・・あお・・・聞いたことのあるような名前だった。

 珍しい名前なわけではないけど、私の今までの人生で出会ったことがある気がした。

「雛風は、そこの席に座れ」

 そう担任が言って座らせた席は、私のから斜め前の席だった。


 頭中のもやもやは解けることなく、時間が過ぎていった。


 ー放課後ー


 終礼が終わって帰ろうとしたとき、茶髪が私の前に来た。

「なに?」

 私はカバンに教科書やらを詰め込みながら聞いた。

「君、名前なんて言うの?」

 茶髪は少し微笑んでいた。

「はな。”咲樹 華”(さきもと はな)」

「俺、その名前聞いたことあるんだけど、同姓同名の別人?」

 そう言った茶髪の顔が怖くなり、声のトーンも下がったように感じた。


”やっぱり会ったことがあるんだろうか・・・”


「中学の時・・・」


茶髪がそう言い放った瞬間私の頭には激痛が走った。


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