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プロローグ

くどいようですが初投稿です。拙い作品ですがよろしくお願いします。

俺の巻き込まれ気質がはっきりしたのは中学生の頃からだった。


最初に巻き込まれたいじめ事件は、いじめっ子が校長の息子というベタなものであった。

ついでに、そのいじめっ子はデブでブスで傲慢というおまけつきである。

もっとも、ベタなのはお話の中でだけであって現実にそういうことがあるなんて当時の僕は思いもしていなかったが。


その1年後、つまりは中学二年生の頃である、には学校で盗難事件が発生した。

生徒の財布だけではなく、学校のビデオカメラやPCまで盗む悪質なものだった。

というのも、俺の学校は貧乏な私立中学だったため監視カメラなんて付ける余裕なんてものはあるはずもなく、ついでに増改築を繰り返した後者はまるで迷路のようだった。

むしろ今まで問題がなかったことの方がすごいと思う。

が、この事件が俺の頭に焼き付けられていたのは、この事件の犯人が


「貧乏な家なので仕方がなくやった」


と言っていたせいだった。

私立中学に入って今更貧乏なんてあるわけないのだが、なにせ犯人の見た目が天真爛漫美少女だったので誰も疑わずに終わったのだ。


次は中学三年生の時だった。

中高一貫校だったので受験勉強こそなかったが、それでも高校のクラス分けが成績順だったので皆必死に勉強していた。そんな時に誘拐が勃発したのだ。しかも俺の幼馴染の美少女が。

犯人が彼女の元父親だったので事なきを得たが、俺はその間ずっとそぞろ神のものにつきて心を狂はせ、道祖神の招きにあひて取るもの手につかず、とうとう幼馴染捜索に踏み出したわけであります。

学校は休学扱いにしてくれたので成績が下がることがなかったのが唯一の救いだった。


そして1年前の高校一年生のとき、とうとう事件は一線を超えた。

連続殺人事件が起きたのだ。

それも一時間で解決するドラマではなく、1クルー使って一つの事件を解くタイプのドラマみたいなやつが。

しかも俺がワトソン役でだ。

ホームズではなくワトソンの役なところに巻き込まれ体質の「巻き込まれ」たる所以がひしひしと感じられる今日この頃である。

さすがにこの事件を詳しく解説していると小説が1つ書けてしまうので割愛するが、この辺になると今年も何かが起きるということはわかっていた。

しかも毎回毎回ことが大きくなっているのも薄々感づいていたので、誘拐の次は殺人が来てもおかしくないと思っていた。


で、とうとう高校二年生である。連続殺人の次は何が来るのかと戦々恐々していた日々であった。

戦争でも起きるかと毎日ニュースをチェックしていたが、今考えてみればそれがどんなに無駄だったことか。

だって・・・


トラックに轢かれて死んだのだから。

というか、俺の人生の壮絶さに涙が出てくらあ。

本当に物語の主人公のようである。頼むからハッピーエンドの物語であってほしいものだ。


そろそろ現実逃避はやめておこう。そう、今俺は・・・








異世界にいるのだ。






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