第八話
更新が遅くなりました。
申し訳ありません。
隆輝の教室にはその隆輝本人がいなかった。でもあいつからはなにも聞いていない。
「ねぇ、このクラスの白上隆輝ってどうしたの?」
僕は近くの女子に聞いてみた。
「白上君?そういえば最近見ないね」
一緒にいた女子も「ねー」と言っている。
「不思議なこともあるもんだな」
僕は不意にそう呟いた。
「そだね」
近くの女子が相槌を打ってくれた。
「とにかく教えてくれてありがとう。なにかわかったらまた教えてよ」
「うん、いいよ」
この子はすんなり引き受けてくれた。よかった。いい子みたいで。
僕は教室に戻る前に桜と遭遇した。
「あれ?先輩、なぜそちらの教室に?」
「ああ、僕の友人を最近見なくてね。心配だから様子を見に来たんだ」
僕がそう言うと桜は、
「もしかして白上隆輝さんですか?」
「え!?あ、うん、そうだよ」
なぜ転校して間もない桜が隆輝のことを知ってるんだ?
「ああ、あの人、先輩のご友人でしたか。それは失礼なことをしました」
最後の方は小声だったため、なんて言ったかは聞こえなかった。けど最初の言葉だけでも僕は嫌な予感がした。
「桜、なんか知ってるのか?」
「んー、まあ教えちゃってもいっか。彼なら今………」
ま、まさか…、隆輝は…、
「祐斗先輩を狙う輩として邪魔でしたので少し病院でゆっくりしてもらっていますよ」
………………後半は理解した。けど、
「狙うって隆輝が僕を?」
この疑問が残った。
「はい。私も最初は普通のご友人と思ったのですが…。昨日白上さんが『早くしないと祐斗が盗られる』とおっしゃったのでまさかこの人、ホモ?と思ったら自然と体が動いて白上さんをボコボコにしてました」
色々言いたいことがあるけど、隆輝は少なくともホモではない。と願う。
てかさらに驚きなのは桜だ。あの隆輝がボコボコ?しかもこの子がやったのか?
「桜、君は一体…」
「え?やだなぁ先輩。ボコボコにしたのは私の知り合いですよ♪」
「違う、そこじゃない。君は一体何者だ?」
「私は春月桜。先輩のことが大好きなただの一途な後輩ですよ♪」
僕はふと桜から顔を逸らした。そして考えた。隆輝をやったのはまず間違いなく桜だ。そして桜は普通の子よりも数段も強い。ただどうやったかはわからない。
「先輩?」
キーンコーンカーンコーン。
ここでチャイムが鳴った。
「なんでもないよ。じゃあな」
「はい、先輩、またです」
僕は桜が恐ろしい子だと理解した。同時に思い浮かんだ言葉は『ヤンデレ』だった。
だとしたら、
「関わりたくないなー…」
と思わず本音を出してしまう僕だった。
ちなみに屋上で行われていたデート券争奪戦はどうなったかは知らないけど引き分けになったと嘆いている雪音が言っていた。
けど僕にとってはそれがありがたかった。
祐「皆さん、こんにちは。旭祐斗です。そして読んでくださっている方、更新が遅れてすみません作者も頑張ってネタを考えているのですが中々思い付かず苦戦しています。ですがそれでも今でも頑張って考えているのでどうか遅くなっても温かい目で見てあげてください。僕からは以上です」