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第十四話

翌日から僕達は二人で手を繋いで登校した。

そこを桜に見られた。桜は、

「おはようござ……え?な、なんで…手を繋いでいるんですか?」

少し青冷めた顔で聞いてくる桜。

「簡単な話です!私と兄さんが付き合い始めたからに決まってます!」

赤くなりながら言う雪音。恥ずかしいのだろう。僕も恥ずかしいけど……。

「えぇっ!?」

桜が大いに驚く。そりゃそうか。誰もが兄弟で、しかも双子でまさか付き合うとは思いもしないだろう。

「ど、どうしよう……」

なぜかその場にへたりこむ桜。具合でも悪いのかな?

「でもまだ…………という手が…………いえ、でも………」

一人言をぶつぶつ言ってる桜。少し怖いよ。雪音はいつの間にか更に密着していた。柔らかい『何か』が当たっているけど気にしないでおこう。てか気にしたら負けな気がする。

「兄さん、時間が危ういので行きましょ?」

言われて腕時計を見ると八時になっていた。たしかに少し危ないかな。さて、桜はどうしよう?まだぶつぶつ言ってるし。あ、ちなみに紅葉は先に行ったよ。なんでも新しい友達と早く話したいからだそうだ。

「くっ、こうなったら!」

あ、桜が復活した。そして何かよからぬことを思い付いたようだ。

「祐斗先輩!」

「ん?何?」

突然呼ばれて驚いたけど、冷静に返事をすることができた。変な声とかが出なくて良かった。

「雪音さん共々私も彼女にしてください!」

「はぁぁぁぁっ!?」

さすがに大声を上げてしまった。それって二股ってことでしょ!?そんなことやる勇気とかなんてないよ!?

「先輩なら大丈夫です!」

「僕が大丈夫でもその他諸々が無理だよ!」

主に世間とかがね!

「もしもあれだったら一夫多妻という手が!」

色々ぶっ飛んだ!?桜、どんだけ暴走してんの!?だれか止めて!そこで雪音がちょんちょんと突っついてきた。

「兄さん、本気で急ぎましょう!時間が……」

妙に焦ってる雪音。でもわかるよ。うん、急ごう!

「この話はあと!とりあえず学校まで走るよ!」

「はい、兄さん!」

「わかりました、祐斗先輩!」

そして僕達は学校まで猛ダッシュした。時間内には着いたけどメチャクチャ疲れた……。


ーー

教室に入って鞄を机に置き、雪音と話してたら、

「ゆ、祐斗君、今日は随分遅かったね……。いつも早いのに」

永峰が話し掛けてきた。彼女が言うように僕は始業の三十分前には教室にいる。理由は特にないけどね。けど今日は始業開始五分前だ。これはさすがにマズイ。間に合っただけマシかもしれない。

「ちょっと……色々あってね……」

息を整えながら喋る。雪音もまだ肩で息をしていた。弁当だけは用意ができたからまだ良かった。

「そ、そっか。えと……お疲れ様?」

言葉が思い付かなかったのだろう。永峰は苦笑しながらそう言った。僕も声を出せず、ただ頷くだけだったけど。

「雪音、大丈夫?」

雪音の方には水瀬が声を掛けていた。雪音はこくこく頷くだけ。

「……じゃないね。少し休みなよ。一時間目から体育なんだしさ」

え、マジで?僕体力もつかな……(今の内容が持久走だから)。

「ところで祐斗君……」

小声で話し掛けてくる永峰。顔が近い……。

「そろそろ返事、もらえないかな……?」

ああ、告白の返事か。もう返事は決まってるし、いっか。

「わかった。いつ話せばいい?」

聞くと永峰は少し考えて、

「じゃあ、昼休みに屋上で」

と言って自分の席に戻っていった。去り際に見えた顔はとても不安そうな顔だった。僕もなんて言うか考えておくか。

とりあえず僕は一時間目の体育に備えて少しでも休……、

ガラッ。

「おはよう、みんな。今日は連絡事項はないからもう一時間目の準備にあたってね?」

……めなかった。松上先生早すぎるよ。仕方ない。この女子更衣室となる教室からさっさと出るか……。

着替えを持って体育館へ。見えない所へ行き、さっさと着替える。はぁ、持久走とか萎える……。

「ん?お、旭か。丁度いいところに。少し手伝ってくれ」

体育教師に見つかった。相変わらずガタイ体格をしてる。

「何をですか?」

「いや、今日の体育で使うやつをな」

あれ?持久走ならストップウォッチだけだから先生だけでも平気なんじゃ……?

「今日は何をするんですか?」

「バスケだよ。だからボール運びを手伝ってほしいんだ」

あー、なるほどね。それなら別にいいか。バスケットボールを篭に入れて運ぶ。

「しっかし旭もクラスで男一人とは大変だな」

笑いながらそう話してくる先生。暑苦しい。たがさすがに答えないわけにはいかないので、

「そうですね。けど決まってしまったからには仕方ないですよ」

苦笑しながらそう答えた。それにもこの先生は笑っていた。


ーー

授業。

さっき聞いた通り、バスケをやることになった。理由は単なる気まぐれなんだそうだ。それでいいのか?先生。

「チーム分けだが旭兄、お前どうする?」

先生は僕を見て聞いてくる。クラスで男子は僕だけだから恐らく丁度よく分けられないのだろう。なら普通に考えて運動が苦手な人達の所に入るか審判をしてればいいと思う。先生にその旨を伝えると、

「あー、確かにそうだな。んじゃ、旭兄には審判をやってもらうか」

納得して僕に笛を渡す。それを首にかけて、試しに何回か吹く。特に問題はなさそうだ。

「んじゃ始めよっか」

結局僕は今日は審判だけをして体育を終えた。けど意外に審判って疲れるんだなと初めて知った。

その後は授業中は永峰に、そして伊島先輩に伝える時の言葉を探す時間としていたのだった。



遅くなってスミマセン。

ネタが尽き始め、さらに友人の作品を見て自分のがどれだけ駄作なのかを改めて知ったために少し落ち込んでいました、アイギアスです。正直疲れました。


次回更新はいつになるのかわかっていません。

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