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プロローグ

 感情は、小さなパレットに置いた絵の具のようだ。


 恋愛、慈愛、情欲、思慕、尊敬、友愛――。

 他者を憎からず思う感情を表すのに、ふさわしい言葉はいくらでもある。

 色で表すならば、燃えさかるような赤色か、爽やかに透きとおるブルーか、それとも無垢な純白か。落ち着きをもたらすアースカラーかもしれないし、つい踊り出したくなるようなビタミンイエローかもしれない。


 絵の具は、気付かぬ内に隣の色と混ざり合って、溶け合って、また新しい色になる。

 それは、降り出した雨が徐々に地面を染めあげていくようにゆっくりかもしれないし、あるいは、コップになみなみと注がれた水がある時突然あふれてしまうように意図せずかもしれない。

 たとえば黄色に少しずつ赤色を混ぜていったとして、どこまでが黄色でどこからがオレンジなのか。その曖昧な世界に強いて境界を設けるとしたら、その境目はどこで、何がきっかけで変わってしまうのか。それを感情に置き直した時、たとえば互いの性別はどんなスパイスとなりうるのだろうか。


 俺は、ある女の子と出会ってはじめて、そういうことを考えるようになった。


 これは、俺と彼女とで紡ぐ、その関係性にふさわしい名前を探す物語だ。


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