2 異世界転生
念じるとスゥーと視界が開ける。
俺は辺りを見渡してみる。
うん。見事に回りは砂漠しかない。建物はおろか、文明の痕跡すらない。
おまけに耳も聞こえないし動けない、いや多少は暴れまわれる(俺が突然変異のサボテンだからと思われる)。
そして俺は落胆して足元、(根元?)を見ると水色のブヨブヨしたものが大量に落ちている。
なんだこれ?ゼリー?いや流石にそれはないか、じゃぁなんだこれ?
そんなことを思っていると俺の後ろに気配を感じる。
振り返ってみるとそこには水色の丸い物体が滑りながらこちらに近づいて来ていた。
え、あれって、、、もしかして、、、いやもしかしなくても、、、スライム?
考えている間に俺にぐんぐんとスピードを上げて突っ込んでくるスライム。
うわぁー!
俺は目をつぶりながら必死に暴れまわった。
(バチン!)
手応えがあり辺りを見回すと若干遠くにゼリー状の青い物体が、、、。どうやら俺は野球のバットの要領でスライムを殺したらしい。
しかし、なんてこった、転生先がサボテンなだけでもあり得ないのに異世界だなんて、、、
いやだけど俺は知っている!異世界だと転生者は色々凄くてどん底からでも凄くなれるってことを!
ファイヤーボール!
俺は心のなかで叫んでみる。
すると眼えの前に隕石と見間違えるほどの火球が、、、出て、、、こないなぁ、、、
どうやらチートなさそう。
いや、俺の見てた数少ない異世界転生者、転移者は最初に何してた?思い出せ!思い出せ!
そして俺は異世界で言ってみたいこと上位のあれを唱えてみる。(厳密的には心のなかで)
『ステータスオープン!』
すると半透明のウィンドウが俺の目の前に現れた。
種族 魔眼サボテン(草)(刺)
レベル 10
攻撃力 15
防御力 8
体力 20
スピード 0
魔力 5
種族スキル 吸収 光合成 視力上昇 再生(微弱)
スキル スキル作成
加護 半神 リナ・エーヴァイルの加護(スキルギフト1 レベルアップ必要経験値低下)
あ、駄目だこりゃ基礎ステータス事態はマジでゴミだ。
ただ、スキル作成ってなんだ?
俺は『スキル作成』を凝視していると説明文のようなものが現れる。
スキル作成・・・スキル『吸収』で吸収した魔物のスキルまたは劣化スキルを手に入れることができる。
え?結構チートスキルじゃ?
ただ俺はひとつ問題があることを思い出す。そう!俺のステータスだと俺の倒せる敵はたかが知れている!ということ。
俺の弱さはおそらく、いや他がどんなもんかはわからないけどこの世界でも今のところ底辺だということがステータスから用意に見てとれる。
だって5とか8とかだぞ!スピードに至っては0一番高い体力だって20!スライムよりは強いらしいが地球での最弱認識であるスライムに勝ててもなぁ、、、
俺が途方にくれていると物陰から1匹2匹とスライムが出てくる。
う~、またかよ。 いや、スライム倒したらレベルがあがって足が生えてくるかも!
俺は淡い希望を持ちながら向かってくるスライムに対し暴れまくった。