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第4話、支配と拡大

山田とその補佐、村上と石田は、完全に大河の掌中に落ちた。

洗脳が完了した今、彼らはただの駒となり、大河の指示に絶対服従する存在となっている。

自治会の指揮権を握る山田は地域のリーダーとしての影響力を持ち、その補佐である村上と石田もまた、大河の指示通りに動くことで地域全体を効率よく掌握する助けとなる。


「自治会長、まずは避難所の統制を強化してください。無駄な動きを排除し、住民の混乱を抑えるのです。」


「承知しました。」


山田は無表情で頷き、指示を即座に実行に移した。

彼の声は住民たちに安心感を与え、混乱の中で秩序を取り戻すように見えたが、その裏には大河の影が潜んでいた。



---


大河の能力もまた、次第に変化を見せ始めていた。

地図に浮かび上がるモンスターたちの動きがこれまで以上に鮮明に把握できるようになっただけでなく、ある一定の周囲1キロメートルの範囲を「安全地帯」として固定し確保できるようになったのだ。

この範囲内では、大河が魔獣を操作しない限り一切近づかない。


「面白い力だな……。」


大河は試しに意識を集中し、安全地帯の範囲を少し広げようとした。

すると、地図上の安全エリアを示す光がじわじわと広がり、半径1.5キロメートルへと拡大する。


「なるほど、洗脳した人数や安全エにエリア人数に比例して範囲を広げるわけか?」


大河は新たな力を冷静に受け入れ、次の手を考え始めた。


「この力を使えば、住民たちを操るのも容易になる。」



---


一方で、モンスターの被害は日本各地で拡大していた。

大都市だけでなく、地方都市や山間部にも続々と新たなモンスターが出現している。

地図には新しい点が次々と浮かび上がり、それぞれの点が示すモンスターは、時折予測不可能な動きを見せていた。


その混乱の中で、政府もようやく対策に乗り出した。

警察や自衛隊が動員され、被害を食い止めるための作戦が次々と展開されていく。


「第1部隊、目標を確認しました!」

「許可が下り次第、攻撃を開始せよ!」


特殊部隊の隊員たちは、巨大なモンスターに向けて銃火器を構えた。

しかし、その攻撃はほとんど効果がなかった。

圧倒的な力を持つモンスターに対して、人類の反撃は力不足が露呈する結果となった。


「撤退だ! 一旦退け!」


指揮官の叫び声が響く中、隊員たちは次々とその場を離れた。



---


自治会長の山田は、住民たちを避難所へと誘導する指示を続けていた。

しかし、その裏では大河が魔獣を意図的に誘導し、住民たちの恐怖を煽ることで自らの支配力を拡大していく。


「自治会長、次の指示をお願いします。」


「住民をさらに安全地帯へ移動させろ。避難所の収容力を超えた場合は別のエリアを確保する。」


すべては大河の計画通りだった。

住民たちは安全地帯に守られる形で次第に大河の存在を信じ始め、その力を頼るようになった。

そして、山田を介して大河への信頼が深まり、彼の影響力はさらに増していった。


「これで十分だ。」


大河は満足げに地図を見つめながら、次の手を考える。


「次は、もっと大きな駒を手に入れる番だ。」


ポイント

1. 洗脳後の絶対服従:山田や補佐たちが大河の指示に従い、住民たちを管理する様子を描写。

2. 安全地帯の能力開花:時間経過で能力を使いこなす描写を加え、洗脳人数に比例して安全地帯が拡大する設定を強調。

3. 警察・自衛隊の動き:モンスターに対する人類側の反撃が無力であることを描き、絶望感を強調。

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