七話 サイズと繋がりました
七話 サイズと繋がりました
サイズとエスパーダを呼び戻し、マダムは泣く泣く就に任せる旨をサイズに伝えた。
サイズとしては既定路線だったと思う。だからああそうですかと言いたげな反応をしていた。
「就活あ、課金して良い?」
サイズはこちらを優先させたかったようだ。しかし、今までの流れを変えられず、「ダメ」と言われてしまう。
「ケチ」
「それは違う。スマホを買ってあげたからお金が足りないんだよ」
エスパーダがフォローするが、就にとっては見当違いだったようだ。
「ガチャはゲーム内ギャンブルだぞ。子供はダメだ」
「せっかくゲームできるようになったのに……」
「スマホには他の機能もあるから、就やみんなと連絡先交換すれば?」
能が言ったが、反応示さない。
「あの、サイズ?」
「就、連絡出来るようにしよ」
早速サイズと就がSNSで繋がった。
スマホを扱うのもすぐに慣れたらしく、サイズはメッセージを打っている。
「ダメだって言ったろ」
玉砕したサイズはエスパーダを頼った。
「うーん。私も管理されていて人にあげる余裕はないんだよね」
サイズはそれほど期待してなかったのか、すぐにIDの交換を申し出た。
すんなりと交換して、今度は要に要求。要もサイズと繋がる。
「私も登録してくれないかしら」
マダムとシールドもサイズと連絡先を交換する。
「ねえ、私は?」
能がサイズに聞くと、サイズはエスパーダの後ろに隠れた。
「嫌われてる?」
能はショックを受けているようだ。
「就君と昨夜はお楽しみだったから、やきもち焼いてんじゃないのか?」
「要さん!」
「お兄ちゃん!」
二人同時に顔を赤くして叫んだ。
要としては自分がやられた事をやり返しただけなのだが、効果は抜群のようだ。
「確かにサイズが能と仲良くなるのは大変だろう。性格がアレだしな」
「お兄ちゃん」
睨まれたが、無視してサイズに語りかける。
「でも研究所にいるより、能と繋がっているほうがマシだろう? それに既読無視もし放題だぞ。交換してなかったらそれすら出来ない」
要に言われ、サイズはエスパーダの後ろから進み出た。
「交換……しよ」
能は釈然としない顔でサイズのスマホに出たQRコードをスキャンした。