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四話 二人が到着しました

四話 二人が到着しました



 能と就が要の部屋にやって来た。就はあいさつもそこそこにサイズに話しかけた。


「寂しくなかったか?」


「全然」


 サイズはスマホの画面から目を離さない。


「早速スマホの悪いところが」


 能に言われて、就は眉間にシワを作った。


「与えるべきじゃなかったか」


「子供なのだから仕方がないでしょう」


 他人丼を手にマダムは言った。すでに一つ目を食べ終わっている。


「あなたは……」


「私はコビット社の社長、シールドです。こちらは母です」


「コビット社ってスマホの……」


「ええ。保護者としてのあなたに、サイズのスマホの契約を完了させて欲しいのです」


 シールドは小人用のパソコンを持って来ていた。


 就は必要事項を教えて、シールドに入力してもらう。


「就さんはサイズを育てていくつもりなのかしら?」


 他人丼を食べ終わったマダムは就にちょっかいをかける。


「はい、そのつもりですが」


「私はサイズを引き取りたいと考えています。あなたには能さんという人がいるのでしょう? ではサイズはいないほうが良いのではないですか?」


「そんな事はありません!」


 就がでかい声で言った。


「うるさい!」


 サイズが就に向かって怒鳴る。就と睨み合う感じになり、能が慌て出した。


「今大事な話してるから、お義姉様と遊んであげてくれない?」


「遊んであげてって……」


「うん、分かった。エスパーダ、エスパーダもゲームしよ」


 サイズにリードされ、エスパーダは二人で風呂場のほうへ行った。脱衣所なら邪魔されないと思ったのだろう。


 二人が見えなくなると就は言った。


「俺のいない間になんでサイズを引き取る話になっているんですか」


 要が非難される。気軽に話しかけられるのが彼しかいないのだから無理もない。だが文句を言われるのは違うと思った。


「マダムが勝手に言ってるだけだ。さっきサイズに拒否されていた」


「それはそうなのだけど、自分の分身を人間に任せるのは不安でしょ」


「分身?」


 能が聞くとシールドがため息をついた。


「母は応該が自分のクローンを作ったと考えています。しかしそれは母が言っているだけで確実な証拠があるわけではありません。ですが我々小人族は同胞を守りたい。そんなわけであなた達の人となりを知りたいと思います。二瓶就さんと高星能さん」


 パソコンの操作を終わらせ、二人を見ていた。


 シールドによる面談が始まる。


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