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小さな妖精に転生しました  作者: fe
三章 スタンピード
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058. 報告内容

 ふむ、王国からの伝書鳥か。定期連絡にはまだ早いが、何かあったのか?


 ワシは時期外れの伝書鳥に取り付けてある筒から、報告の紙切れを取り出す。む、今回はやけに紙が大きいな。どれどれ。



「ああ、愛しの妖精殿……。なんだこれは!? ふざけておるのか!?」


 いや、落ち着け。わざわざ伝書鳥まで使ってお遊びの紙屑など送ってはこんだろう……。であれば、これは暗号か?


 ワシはざっと、ふざけた文章に目を通す……。要約すると、妖精は素晴らしい、王国の北側バスティーユ領も負けじと素晴らしい、ぜひお越しください。……ぬぅ?


 帝国内で主に使用しておる暗号には該当せんな。暗号ではないのか? では、ただ伝えたいことを隠しておるだけ?


 文面だけ見ればふざけた文章だが別の意図を含んでいるとすれば……、妖精は危険、王国北側のバスティーユ領で何かが起きている、至急調査されたし、か?



 バスティーユ領と言えばあの馬鹿な公爵の領だな。いったい何が起きておるのだ? 王都の間諜どもに連絡を取りたいが……、わざわざこのような文章で送ってきたのだ。こちらの動きがバレたということはなかろうが、以降は不用意に連絡を取らん方が良いかもしれんな……。



 しかし、バスティーユ領を調査させるにしてもリソースが足らぬ。第一皇子派の奴らにやらせるか? いや、もし第二皇子派にとって致命的な何かが起きていれば、第一皇子派が付け入る材料となってしまう可能性がある。


 リソースは足りぬとも、我が陣営で調査するしかあるまい……。クソ、王都と連絡が取れぬようになるとは、この先やり辛くなってしまったな。


 まぁ、王都には毒も放ってある。滅多なことは起こらんだろう……。



●伝えたかった内容

地下道はルート変更が必要

毒作戦は失敗


●伝わった内容

妖精は危険(奇跡的に正解!)

王国の王都北側で何かが起きてるので調査してね(何も起きてない)


●結果的に生じた事象

帝国と王国内スパイのホットライン切断!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 愛の伝道師、妖精Pによるマッチング手腕により見事にカップル成立! ついでにカウンターテロ効果もばつぐんだ!
[良い点] あとがきの(何も起きてない)が好き過ぎるw腹抱えて笑いました、その通りで草
[一言] 隠れMVP:吟遊詩人の人
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