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小さな妖精に転生しました  作者: fe
七章 勇者と魔王
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279. ひま

 暇だーっ!

 ひまひまひまひまひまーっ! ひまーっ!


 西の森に木を取りにいってお城に戻ってきてからやることがなさすぎるって。

 木を取りにいったのは夏頃だったのに、そろそろもう夏も終わりそうだよ! 去年は海とか見にいったけど今年の夏は何もしないまま終わるのかも。悲しい。

 チェケラ貴族が懐かしいね。今年もチェケラッチョとか言って日焼けしてんのかな。



 西の森へ行った人たちはもうとっくに解散した。取ってきた木は今度は南へ運ぶハズなんだけど、なぜか今は待機中なんだよね。木は一時的にお城裏手の庭園の向こうの森に植えられてる。

 まったく、いつ南に運ぶんだろうね? とっとと運んじゃえば良いのに。


 勇者くんや聖女さんは私たちが木を取りに行っている間に、北から戻ってきた騎士たちと合流して南へ出発したらしい。ま、私が南の防衛を依頼したからなんだけど。

 別に何かが襲ってくるなんてことはないハズだから、旅行だと思ってせいぜい楽しんできてほしいよね。バカンスみたいなもんだって。



 そうそう、ムニムニたちは結構良い人たちだったよ。何が良いって、私のご機嫌を取りまくってきてくれることだよね。木に触れると気が触れるのが難点だけど、それ以外はただの陽気なオッサンたちだ。難しいことは何も考えずに生きてそう。マラカスとか渡しとけば1日中踊ってんじゃないかな。


 と言うワケで、暇なのでムニムニたちと遊んであげようと思う。

 脳筋オッサンたちだから室内でおとなしくボードゲームなんて柄じゃないだろう。とくれば巨大(ドデカ)ボウリングもどきの出番だ。直径1mの玉を飛ばしてピンに当てて何本倒れるかを競うんだ。


 前は一瞬で飽きたけど今度はそんなことないって。だって前やったときは1人だったもん。そりゃすぐ飽きるってもんよ。でも今回はムニムニたちがいる。そう、ファインプレイや珍プレイを笑いあえる仲間たちがいるんだよ。()くぞ、ムニムニ!


 あ、でも玉がなかったな。前に使ってた玉は聖女さんの故郷においてきたんだった。すぐ作れるんだけど前と同じのを作ったらさすがにマズそうだよね。前のは光の玉とか言ってなんか大騒ぎされてたし。


 んーと、じゃぁ木製の玉なら大丈夫でしょ。

 1から自分で作っても良いんだけど、木製なら元になる木を取ってきた方が良さそうだ。鉱物みたいな無機物はすぐ作れるんだけどねー。木製はねー。

 とは言っても、私が自由にできる木なんて1本しかない。お城の庭に生やした果樹だ。


 うお!?

 玉が欲しいなーって思って果樹に行ったら、なんか玉が出来てた。果物みたいに木製の玉が枝に成ってる! へぇ、気がきくじゃん。


 というワケでさっそく果樹から玉を切り取って形を整える。ムニムニたちは大興奮だ。ちょっとキモイ。ふふふ、そんなにボウリングが楽しみなのね。ムニ姫も興味深そうに見てるし。


 よーし、じゃぁどっちが多くピンを倒せるか勝負だよ!



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― 新着の感想 ―
本買いました。 妖精さんの名前ですが『セレンディピティ』はどうでしょうか? 色っぽい目をしたピンク色の首長竜じゃなく、幸運を引き寄せる能力とかいう意味です
果物みたいな木製の玉って ほんとは何かな〜
その玉の正体は……(゜ω゜)
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