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小さな妖精に転生しました  作者: fe
七章 勇者と魔王
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269. 見覚え

 やーっとお城に帰ってきた。ドラゴンもちゃんともとの場所に戻してっと。

 よし、ガキンチョの様子を見に行くか。さっきの観光客の様子からしてたぶん誰かが流されたなんて事故は起きてないと思うんだけど、一応ね。


 もう1度河に行くと、観光客たちがワッと喜びだした。

 すごい。なんか有名人になった気分。甲子園に出場中の人気甲子園球児ってこんな気分なのかもしれない。今ならドラフト1位指名も夢じゃない。


 でも、笑顔で手を振ってる人は良いんだけど、真顔で祈ってる人はちょっと怖いかも。とりあえず光降らせとくか。ほいっとな。

 お、嬉しい? そうでしょそうでしょ。なにせドラフト1位様の光だからね。これでみんなも4番バッター間違いなしだよ。9人全員4番バッター、素晴らしいね。


 お城の外壁をたどっていくと、案の定秘密基地は水没してた。もしここにガキンチョがいたとしたら確実に流されてるよ。流されてないことを証明するには今現在ガキンチョが別の場所にいることを確認できれば良いんだけど、ガキンチョの家なんて知らないからなぁ。


 その後ガキンチョがいないか街を捜してみたんだけど結局みつからなかった。

 でもまぁ大丈夫か。去年流されてたときは大騒ぎだったけど今はそんな雰囲気ないし。うんうん、大丈夫でしょ。捜すのも飽きたしもう(かーえ)ろっと。



 お城に戻ってくると大量に人が出入りしている場所を見つけた。あれは確か書庫だったハズ。そう言えば魔王に関して大勢の人で調べてるって言ってたっけ。

 書庫ってあんまり行ったことないんだよね。だって字読めなかったし。今ならちょっとは読めるかな。


 書庫に入ると人がいっぱいいた。

 古そうな本を大量に出してきて内容ごとに仕分けしてる人、一心不乱に本を読んでる人、何かを書き写してる人、書き写された紙を外に持ってく人、ちゃんと役割分担して作業してるっぽい。すご。人が蟻みたい。


 それにしても埃っぽい。さらに大量の人がひしめいてて汗臭いって。とりあえず浄化浄化、ほいっとな。

 急に空気が良くなったからかみんな私の方を向いてきた。私のことは気にせず作業を続けて続けて。どうぞ、ほらほら。


 とりあえず広げられてる本を眺めていく。うん、読めない。

 いや、私の勉強不足ってワケじゃないよ。だってまず字が違うじゃん。これ習った文字じゃないし。うーん、言語が違う色んな国の本ってこと? それか、今は使われてない古い言語だったりするのかも。いとおかし。


 文字はだめだ。挿絵のある本はないの? ああ、あるじゃん。なんだこの絵? 図?

 だめだ、絵がある本も理解できない。でも魔法陣とか紋章とかって眺めてるだけでも楽しいよね。なんかカッコイイし。


 あ、これってボードゲームに描いてあったマークだ。この本なら私のボードゲームの由来とか小話がわかるかもしれないな。後で鳥籠メイドさんか見習いメイドちゃんに読んでもらおっと。ゲーム関連の本っぽいし、魔王とか絶対関係なさそうだからこの本なら持ってっても大丈夫でしょ。



 そう言えば見習いメイドちゃんはどうしてるかな。なんか魔法の調査みたいなことをやってたんだよね。たぶん、見習いメイドちゃんが出す水の使い道とかを調べてたんだと思う。魔法で出した水を小動物に飲ませたり植木鉢にかけたりしてたし。

 なぜそんな実験を急にやりだしたのかはわからないけど、最近魔法が使えるようになったのか、もしくは戦争が終わって実験する余裕が出てきたってことなんだろうな。

 私が実験対象にされなくて良かった。……されてないよね? 今度から水飲むときは気をつけよう。



 それより、他になんか面白そうな本はないかなー。

 うーんと……、お? なんだろ? すごく厳重そうに保管されてるモノがあるね。紙だ。楽譜を置く台みたいなところに置かれた紙が透明ケースで覆われてる。なんだこの図、きったない図だなぁ。


 あー、だけどなんか見覚えあるかも。なんだっけ?

 えーとえーと……、うーんと……、あ!


 ちょっと! なんでコレがこんなとこにあるの!?



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― 新着の感想 ―
[一言] 果実の瓶の時の説明図かw
[一言] 前に書いたアレかな?
[一言] 魔も差すよう!
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