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小さな妖精に転生しました  作者: fe
五章 ガルム期
179/342

175. 拉致

 今期の目標達成率報告と来期の目標提出!

 今期の目標達成率報告と来期の目標提出!


 ガルム期が提出期限だって言うのに、急がないとガルム期が終わっちゃうよ! 妖精様が来る前はめちゃくちゃ暇だったから、そんなに書類もないと思っていたけど結構多い! あわわわ……。


「ギルマス、終わりません~」

「いえいえ、リスティさんならできますよ。頑張ってください新サブマス殿」

「うへぇ~」


 やっぱりサブマスなんて碌な地位じゃないってぇ。ガルム期に入ってから冒険者のみなさんは下の酒場で飲んだくれてばかり。依頼を受ける人も少ないから他の職員も暇そうなのに……。


 いやいや、みんな暇なんじゃなくて待機中だってことは分かってるんだけどね。ガルム期に帝国が攻めてくる可能性が高いらしいってことで、待機させてるのだ。前みたいにスタンピードとか起こされた場合、対処するのは冒険者だし。だから今年のガルム期はギルド待機を推奨している。理由はもちろん言ってないけどね。


 それに暇そうだからと言って、誰かに手伝ってもらう訳にもいかないんだよねぇ。なんてったって今年の資料は機密だらけだ。平の職員に手伝わせる訳にはいかない。色々知ってる先輩は休暇中だし……。いつの間にか休暇申請を通してたんだよね、あの人。ホント抜け目ない。


 ああ、誰か手伝いに来てくれないかなぁ。前ギルマスかダスターさんが帰ってくれば手伝ってもらえるのに。そんな私の願いが聞き届けられたのか、ギルマス部屋の扉が突然……


 ――バーン!


「わひゃっ!?」


 妖精様来ちゃった!

ダメダメダメダメ! 絶対今来ちゃダメな人材堂々の第1位だって! 仕事を手伝ってくれるどころか絶対増やしちゃうでしょー!?


 それに妖精様、扉開けなくてもすり抜けて入ってこれるんじゃないの? なに派手に扉を吹っ飛ばしてくれちゃってるのーっ!? しかもなんか、後ろにオジサン浮いてるーっ!


 驚きで固まっていたら、気付けば私の体も浮いていた。


「え、まさか……。どひゃー!?」


 待って待って待って!


 私はそのまま妖精様に拉致された。ああ、書類は遅れるかもしれない。本部から怒られるだろうなぁ……。



今期の目標達成率報告と来期の目標提出の要請:112話

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― 新着の感想 ―
[一言] 先輩さんは有能ムーブをすることで結果的にサブマスちゃんを孤立無援という被害状態にするという高度な加害者である
[一言] もしかしたらゲーム回から妖精さんの、ひさびさの登場かな。
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