七色の龍絡みつくソラ
青空隠す曇天色。
大地叩く雨。
誰かの怒りのような雷が地を揺らす。
まだ日は高いというのに、夜前のような暗さ。
雨に濡れながら、透明な傘越しに空見上げ溜め息つく。
すると。
空に響く旋律。
東西南北。
四方八方。
泳ぐようにして細長い何かが。
虹色の何かが飛んでくる。
龍だ。
赤・橙・黄・緑・青・藍 ・紫の七匹の龍が。
曇天を払いながら空を泳いでくる。
空の中央に合流すると。
それぞれの色の龍たちがくるくると身体を巻きつけ。
そして。
雨雲を払うようにしてくるくると空を泳ぐ。
すると───
洗いたての青空広がる天上。
くるりくるりうねりながら。
七色の龍たちがその青空に。
七色の橋を。
キラキラとした虹を架けた─────