会社の同僚とシェアハウス?!〈1〉
ふう……。今日の警護も大変だったなあ……。
先回りして、危険物がないか調べたり、怪しい人がいないか周囲に気を配ったり、江里菜さんの妹を演じたり……。
……ん?今おかしいのあったよね。
何で、私が妹演じて内部に入り込んでるの?おかしくない?
いや、確かに私は中学2年生で、大学生の江里菜さんに比べたら、年の離れた妹に見えなくもないけど、それでもおかしいでしょう。
はあ、ま、しょうがないか。
うちの班長に逆らったら、一巻の終わりだもんね。
さて、もうすぐ編集部に着くし、気合入れてまた良い記事書こーっと♪
二兎 「こんばんわ。お疲れ様です。」
よしよし、愛想はよくしとかないとね。あれ?残ってるの編集長だけ?
他の皆さんは、もうとっくに帰っちゃったのかな……。
永井 「おう、お疲れ。あ、この前、『見といてください。』って言ってた記事、無事に校了しておいたからな。お疲れさん。」
ああ、あのインタビュー記事ね。
文章自分で結構気に入ってたから、嬉しいな。
あれは、そんなに直したくなかったんだよね。
じゃあ、あと残ってるのは、来週の、三日月洋子のインタビューと、アイドル学園のユニット紹介していくやつか。
どっちも得意分野だから、早いペースで終わらせて、いろいろ盛り込んでいこうっと♪
さてさて、んじゃあ下調べを……って、このパンフレット何?
『シェアハウスで仲を深め合おう』?
誰か、シェアハウスの特集やってたっけ……?
まあ、いいや。編集長いるし一応聞いてみよう。
二兎 「編集長、ちょっといいですか?」
永井 「ああ、なんかあったか?」
二兎 「あの……私のデスクの上に、シェアハウスのパンフレットが乗ってたんですけど、生憎、私は物件系の特集は、やっていないんです。誰のものか、わかりますか?」
永井 「ああ、それは、正真正銘お前のだぞ。」
二兎 「え?でも、私の担当記事に、物件情報はありませんでしたよ。もしかして、再来週の特集が決まって、それが私のところに回ってきたんですか?」
永井 「いや、それは、仕事じゃなくてプライベートの話だ。今日、社長がうちのフロアに来てなぁ…。」
ピリリリリリリリリ……ピリリリリリリリリ……
永井 「すまん。電話だ。また後で頃合いを見計らって、俺が呼ぶから、仕事を続けておいてくれ。」
二兎 「わかりました。うやむやにしないでくださいね。」
永井 「いくらなんでもそんなことはしねえよ。ほらさっさと仕事に戻れ。」
二兎 「わかりました。それじゃあ、失礼します。」
社長が、このフロアに来るなんて、何があったんだろう。
んじゃあ今回はここまで!
See you♪ Have a nice day♪
読んで頂きありがとうございました!