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暇人では、ダメなのか?2nd  作者: 弘狭 理久
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第二話「病室勉強会」

おかげさまで第二話でございます!それでは、ご覧ください。

あの死刑囚脱獄殺害未遂事件から数日。雪藤由衣波(ゆきとう ゆいは)の入院している病院にある男が

訪れた。「すみません。警察の者なのですが。ここに雪藤という方は・・・。」

大柄なその男は、受付にそう(たず)ねた。「はい。いらっしゃいますよ。」

すると、「あ、伯父さんだ。」松葉杖をついた雪藤が現れた。「おお!ゆいちゃん、久しぶりだな。」

この男は、鮎沢侑嗣(あゆさわ ゆうじ)。 鮎沢数馬(あゆさわ かずま)の伯父である。

「お久しぶりです。」と軽く礼をした。そして、侑嗣は雪藤に病室まで案内された。

「ほい、メロン。この前は、悪かった。本当に申し訳ない。」侑嗣は、まずそう言って頭を下げた。

「ありがとうございます。すみません。私も何も考えずに突っ込んじゃったから。」

と雪藤もそう言って頭を下げた。「お互いさま・・・ですね。」

雪藤は、そう笑みを浮かべて言った。「そうだな。」

二人は、笑った。「あ、そういえば。あの死刑囚の人は、どうなったんですか?」と侑嗣に質問した。

「ああ、何とか腕がくっ付いて無事だったそうだ。」と雪藤に返した。「そうなんだ。よかった~。」

雪藤は、ほっとしたように言った。「え?よかった?」侑嗣は、驚いたように言った。

「え?だって、あのとき何か辛そうだったから。」と雪藤は、そう言った。

「はあ。ゆいちゃんみたいにそう言ったの初めて聞いたよ。」侑嗣は、やれやれというように言った。

「伯父さん、あともう一つ質問あるんですけど・・・。」と雪藤は、言った。「どうした?」

「数馬君のあれって何ですか?」と侑嗣に尋ねた。「・・・あれを見たのか?」

侑嗣の雰囲気が変わった。「・・・。」雪藤は、うなずいた。

「はあ~・・・。やっぱりか・・・。」侑嗣は、頭を抱えてながら言った。

「・・・誰にも言わないって約束できるか?」

説明しよう!まずは、数馬が使ったあの力について紹介しよう。

あの力で分からない方は、第一話を読んでいただくとありがたい。

さて、数馬の力についてだが。実は、よく分かっていない。

というのも、これについての文書などがあまりにも古いため一部が損失または解読が不可能となっている。

そのため、非常に情報が少ない。従って、今、分かっていることについて説明しようと思う。

この力は、通称、「精霊秘術(アルス・マグナ)」と言われている。

これは、この世に存在する全ての物質、エネルギー、自然、理などを操作できるという人が生まれ持つ能力である。ただし、この能力は誰もが手に入れるというわけではない。

文書によれば、”死んで転生した者にのみ受け継がれる力”と書かれている。

実際に、数馬以外の能力者で検証したところ、その能力者の息子とその後の子供たちに引き継がれることはなかった。そして、彼の死後、同じ能力を持つ者が見つかっている。

ちなみに、数馬とは別にこの力を持つ者は数多くいる。

そして、相手が能力者かどうかは能力者同士でなければ分からない。

確かにこの力は便利な面があってよいかもしれない。

しかし、その反面この力はあまりにも強力なためほとんどの能力者は

幼い頃、制御できず暴走することが多い。従って、暴走を恐れ自分が能力者だと名乗り出る者が少ない。

ただ単に痛い人と思われたくないだけかもしれないが。

これもまた、この力がよく分かっていない原因と言えよう。

話は変わるが、精霊秘術にも大きく分けると三種類、存在する。

まず、「自然秘術(プリローダ・マグナ)」。

これは、数馬のように自然に存在する物質、エネルギー、力、現象などを操作できる能力である。

続いて、「生体秘術(レーベン・マグナ)」。

これは、全ての生物が持つ能力を強化、増幅、拡大できる能力である。そのため、この能力を持つ者は

生まれつき免疫力と再生能力が通常の数倍、高い傾向にある。

そもそも、自分の体の一部を使うため暴走は比較的少ない。ちなみに、侑嗣もこの能力である。

そして、全ての精霊秘術の中で最も強力な能力「概念秘術(レヒト・マグナ)」。

これは、他の能力とは違い生まれつき得る能力ではない。

目の前で自分の何か大切なものを失ったときなどに湧く大きな負の感情によって目覚める能力である。

そのため、転生してもその能力は引き継がれることはない。つまり、本人のオリジナル能力である。

ただし、他の能力者のように体の一部を変形、別の物質に変換することはできない。

生身の状態なのである。尚且(なおか)つ、制約がかなり厳しいものが多い。

また、個人差も大きくこの能力を覚える確立はかなり低く、能力者の気配も感知できない。

さて、ここまで紹介したがこれらはほんの一部である。

「・・・と、こんな感じだ。分かるか?」と侑嗣は、自信がなさそうに言った。

「えっと、すみません。わかんないです。あはは・・・。」

と雪藤は、自分の後頭部をさすりながら言った。

「やっぱりか・・・。」とため息をつきながら言った。

「要するにすごい力ってことですよね?」雪藤は、そう言った。「まあ、そんな感じだな。」

「さて、そろそろ帰るとすっか。」そう言って侑嗣は、立ち上がった。

「え~。もう、帰るんですか?」と寂しそうに言った。「悪いな。こっちも忙しくてな。」

ドアを開けた。「じゃあ、今度はなんか面白い本でも持ってくるよ。じゃあな。」

こうして、侑嗣は病院を後にした。「あれは、レヒトだな。本人は気づいてないがな。」

これより、この世の全てが狂い始める。

ということで皆様、いかがだったでしょうか?この調子で続けていきたいと思います。

これからも、応援よろしくお願いします!

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