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鉄道警察隊、西村のスイリ。  作者: オリンポス
【4回目のスイリ】
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(File7)リーフの暗号⑤

来週からは「東川編」です。


作者が勝手にそう呼称しているだけです。すいません。

尾篭びろうな話、私はここで料理を食べてから下痢をしました。

 運営側がそういうものを盛った可能性もありますが、まずそれをやるメリットがありません。

 しかし犯人ならば話は違います。そうやってみんなが席を立つように仕向ければ、容疑者が長時間いなくともだれも気が付かなくなります。

 だから犯人は今も隠し持っているはずなんですよ。その薬をね」


「なるほど。たしかに一理あるが、ほかに彼女が犯人だという決め手はないのかね」

 内田警部は誤認逮捕を恐れ、なかなか一歩を踏み出せずにいた。


「あるとすれば、なんで彼女の名前が、中山さんのLINEに登録されていなかったのかですね。新しい友達の欄には彼女の名前だけがありませんでした。それだけでも嫌疑をかける理由にはなります」


「よし、わかった」


「それに……」

 ダメ押しとばかりに、西村は続ける。

「被害者のスマホには、彼女いわいさんの指紋がついているはずです。なぜならLINEのメッセージさえも英数字で記入していた中山さんが、名前の欄だけ平仮名や片仮名を用いたとは思えません。

 ですから、だれかがいじったと考えるのが妥当になります。そしていじる必要がある人物といえば、犯人しかいないわけです」




 内田警部と山村刑事は、念のためにパーティー会場の全員に事情聴取を行った。


 そうしたところ、岩井香苗が早々に自首をしてきた。


 殺害にいたった動機は、失恋。


 当時、中山和也と岩井香苗は恋人同士だった。


 脳に障害がある中山を、岩井は献身的にサポートしていたのだが。

 時が経つにつれて中山は、疎遠になっていき。

「数学の勉強がしたい。だから別れよう」と言ったらしい。


 そこでカッとなった岩井は、中山をここに呼び出して殺害したのだという。


 しかしこれは後でわかった話だが。

 中山和也は数学上の最難関課題ミレニアム問題に挑戦していたという。

 これを解いて正しさが証明されれば、数学の研究所から賞金がもらえるのだ。

 そう――彼は彼なりに、恋人を幸せにしようとしていたのだった。

なんかこの小説は、不幸な事件が多い気がします。


いやそもそも事件が起きること事態が、不幸なことなんですけどね。


それでもなんというかいたたまれない結末です。

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