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地下迷宮運営者の悩み  作者: 柘 榴
第零章
4/10

新人運営者さん、対峙する

歩いてまもなく、ワイバーンを発見した

コウモリのような羽に鷲の脚、極めつけにドラゴンのような顔と胴体

赤い鱗を見に纏うコイツこそが今回の討伐対象であるワイバーンである

うむ、すっごく覇気があって恐い

そんな気持ちとは反対に何故だかやけに冷静である自分に少しばかり驚く

剣を改めて構えると、音に気付いたらしいワイバーンが此方に振り向く

唸るワイバーンを他所に神経を目に集中させる

ワイバーンやドラゴン等の鱗持ちはやたら固いが魔法にはめっぽう弱かったりする。まぁ、例外もいたりするが

で、俺はあまり攻撃魔法が上手くない、というか全くもってダメダメである

初級のボールシリーズは出来るがそれ以外は何故か暴発する、解せぬ

しかし、強化や防壁魔法は得意である

初級の部分強化を初めとした古代級の魔法鎧マジックアーマーや初級のシールドシリーズから上級のウォールシリーズまで様々な強化、防壁魔法を使いこなせる

早い話、完全に支援魔法特化という訳だ

確か、中級以上は無理だった筈だ

なら、初級の部分強化により脚を最大限に強化するとしよう、ついでにルプスにシールド魔法もしようかな

「―我が肉体を強化せよ―≪部分強化、指定:脚≫」

「―命を守りし赤き盾よ 彼の者を守りたまえ―≪ファイア・シールド、指定:ルプス≫」

そして、目に集中させていた神経を五感へと集中させる

その場から素早く去ると炎がそこを炙る

やはり侮れないな、うん

目に集中させていたとき、見つけておいた一番深い傷(首辺りにあった)へと走り出す

降り下ろされるワイバーンの爪をギリギリで、しかし危なげなく避けていき、一気にワイバーンへと近付く

足元まで来ると直ぐに跳躍し、ワイバーンの背中へと着地する

暴れるワイバーンの脚に黄金の鎖が巻き付く、ルプスの魔法だ

そしてルプスはその黄金の鎖を羽へも伸ばし、締め付ける

そう、ルプスは動きを封じることに特化しているのだ。しかし攻撃力はそこまでない(しかし相手にもよる)

故に攻撃型、補助型どちらにも分別出来ない所謂中立型なのだ

まぁ、そこは置いておき

俺は剣でその深い傷を何度も斬りつける

叫ぶワイバーンを他所にいい具合に柔らかくなってきたところで一気に突く

引き抜き、ワイバーンの背から降り立つ

呻き、暴れるワイバーン。しかし事切れたかのように身体を崩し、地面に倒れる

「討伐完了」

血のついた頬をぬぐいつつ、呟く

【お疲れさまです、ワイバーン討伐に加え、ユニコーン四体の瞬殺、冒険者LvはAAといったところでしょうか

それではクエスト、地下迷宮ダンジョンを荒らす者 ワイバーン討伐の報酬とし一部の記憶と50000ptを贈呈いたします】

ミルシィの言葉に驚く暇もなく、激しい頭痛に襲われ、意識が途絶える

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