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枯れ葉

枯れ葉令嬢の決戦夜会

作者: 三香
掲載日:2026/04/14

 リラは悩んでいた。

 最近、婚約者であるレアンドにアプローチする令嬢が現れたからだ。


 リラとレアンドは10歳の時に花盛りのライラックの木の下で将来を誓ってビェーーンと大泣きして、以来ほのぼのと仲良く5年間の婚約時代を過ごしてきた。

 どちらも伯爵家。

 派閥も資産も問題ない。

 領地が隣接しているので代々家族同士で親交も深かった。


 リラとレアンドは幼馴染みで、春には花を摘み、夏には水で遊び、秋には木の実を拾い、冬には暖炉を囲んでいっしょに寝そべった。いつも、いつだってリラの大切なものはレアンドで、レアンドの大事なものはリラであった。


 金髪青眼で花のように美しいレアンドの隣に立つと、垂れ目の愛嬌のある顔立ちだが茶目茶髪の地味な容貌のリラは子どもの頃から枯れ葉のようだと囁かれたが、二人の仲は揺らぐことはなかった。

「リラは可愛い。世界で一番可愛いリラを可愛くないという世間の方が間違っているんだ」

 と、レアンドはリラの盾となり剣となり守ってくれた。

「ありがとう、レアンド」

「だってリラは本当に可愛いよ。世界でリラだけが可愛いんだよ」

「レアンドは世界で一番綺麗でカッコイイわ」

「リラ、そこはカッコイイだけで。綺麗はいらないよ」

 男の子の微妙な男心としてレアンドが主張する。カッコよさを演出するためかウィンク付きで言ったので、思わずリラは子犬のようにくふんと笑った。つられてレアンドも笑う。

 くふくふと笑いあうリラとレアンドは、そうやって仲睦まじく歳月を重ね、綴る手紙を増やし、未来を描いていったのだった。


 しかし。


 花も嵐も踏み越える必要のない順調な婚約関係であったというのに、美形のレアンドへ横恋慕が仕掛けられたのである。相手は侯爵家の令嬢クローディア。リラは、いきなり怒涛のごとき人生の荒波に揉まれることとなってしまったのである。


 きちんとレアンドは拒絶しているのに、クローディアは「運命の愛なの」と宣って諦めることをしないのだ。クローディアの両親である侯爵夫妻は娘に激甘なので、クローディアを咎めることもせずむしろ娘の初恋を応援する始末。


 両家の両親もレアンドも爵位が上である侯爵家に強く対応できずにほとほと参ってしまい、リラも困り果てていた。

 苦悩したリラは、

「クローディア様が頭を打って記憶喪失になってレアンドのことを忘れてしまいますように」

 と、少しグレー気味の怪しい願い事を毎晩するようになっていた。その呪い返しなのか、ある日リラは磨かれた床でツルリと滑って頭を強打したのであった。


 そうして記憶喪失にはならなかったが、リラは前世を蘇らせてしまったのである。


 ザァッ、と血の気を失いリラは青ざめた。

 未来が風に吹かれるタンポポの綿毛のごとく危うかったからである。


 この世界は、『その青い花の名前は』という小説の世界であった。

 ヒロインは、クローディア。

 ヒーローは、レアンド。

 悪役令嬢は、リラ。

 今はクローディアを拒否しているレアンドだが、次第にクローディアに惹かれてゆき、最後はリラを捨てるのである。

 リラは悪役令嬢の役割であったが、悪役らしいことを何ひとつしたりはしない。ただ婚約という障害でクローディアの恋を燃え上がらせるだけの存在であるのに、立ち位置から悪役令嬢と呼ばれるのだ。そうして心変わりしたレアンドに冷たく婚約破棄をされて、泣く泣く別れることになるのである。


「小説の私って可哀想すぎる! 本当に呪いのデリバリーをしたいくらいだわ!」

 とリラは泣きそうな顔をした。

「レアンドと婚約破棄なんて絶対に嫌!」


 ヒロインご都合主義満載な小説と『その青い花の名前は』は有名であったが。


 しかし今世でも思い返してみれば、クローディアにとって都合のよい展開が多かった。

 いかに侯爵家といえども伯爵家の婚約に横槍を入れているのだ。普通ならば非常識すぎる、と社交界でも問題視されるはずである。

 身分においても伯爵家として正当に抗議できるはずなのに、何故かできない。

 他にも、パーティーや外出先で必ずクローディアと出会う、リラの容姿をとんでもなく失礼なほど貶める発言をしてもレアンド以外の皆が味方となる、不自然なほどクローディアが絶賛される、などなど盛りだくさんな出来事の連続であった。


 小説の強制力や矯正力があるのかも知れない、とリラは真っ青になった。

 同時に。

 レアンドがクローディアを一蹴できている今のうちにご都合主義の流れを断ってしまうべき、とリラは拳を握った。


 すっくと立ちあがるとリラは表情を引き締める。


「……手段を選んでなんかいられないわっ!」

 淑女にあるまじき仁王立ちをしたリラは決意を固めた。頭の中は高速回転中である。知恵熱でジュワッと全身が熱い。

「まだレアンドと私は相思相愛中。胸キュンキュンキュンのラブラブなのよ。この王国では男性側の有責でも、婚約を破棄されたら令嬢の方が見下されて冷淡に扱われてしまうもの。それに大好きなレアンド以外の男性と結婚なんてしたくない! 私の明るい未来のために決戦の準備よ、強制力も及ばないような公明正大な罠を仕掛けてヒロインを退けるのよ! 目指せ、リアル殿中でござる! 頑張れ、私!!」


 翌日。


 リラはレアンドとともに王宮夜会に出席をしていた。


 シャンデリアが煌めく。

 夜の光は貴重だ。光は経済力を表す。王宮夜会で一晩中絶えることのない光の輝きは、王国の富と繁栄を物語っていた。


 笑いさざめく貴婦人たちが百花のごとく妍を競う。香水と花の香りがゆるやかに混じりあい、優美な音楽が奏でられ、華やかなドレスが蝶々のようにヒラヒラと会場で舞っている。


 しかしリラとレアンドはダンスを踊ることもなく、隅っこの壁側に立っていた。隣には大理石の台に置かれた大きな花瓶があり、溢れそうなほどに季節の花々が飾られている。

「ここなら目立たないからクローディア嬢に見つからないかな」

「そうね。花瓶と花々の陰になるものね」

「あぁ、今日こそクローディア嬢と会いませんように」

 祈るように両手を胸の前で組むレアンドの髪を、リラはよしよしと撫でる。


 日々クローディアに追いかけられているレアンドは憔悴していた。こんなにもゲッソリしているのに、小説ではクローディアとの恋愛へと進展していくのだから不思議である。レアンドからゾッコンメロメロに愛されている自覚のあるリラは、小説のレアンドは小説のリラを捨てて幸福になれたのだろうか、と憂鬱になった。

 だがここは現実の世界である。

 小説のご都合ストーリーなんて無用、とリラは周囲を見回した。


 一拍。


 ドキン、とリラの心臓が鳴った。視線があう。クローディアがリラとレアンドを鬼女のような目で見据えていた。


 誰も気がついていない。

 クローディアが、リラとレアンドが親しくする姿に爛々と濁った目を吊り上げていることを。

 リラが、着火寸前みたいなクローディアの姿にひっそりと口元をゆるめたことを。


「……頑張れ、私」

 リラは小さく呟いた。


 鋭利な刃を向けるように、リラはクローディアを挑発した。返り血を浴びようとも今夜が絶好のチャンスだと、たった一匹で海を渡る蝶のごとくリラは覚悟を決めていた。


 ここが王宮である、それが最大の理由であった。


 リラは。

 微笑むと。

 背伸びして。

 ふにゃっ、と。

 唇をレアンドに押しあてたのである。


 驚愕にレアンドの目が見開かれ、真っ赤になってヨロリと後退った。

 触れるだけの小鳥のキス。

 目撃したクローディアの青い目がグワッと地獄の業火のごとく燃える。赤い炎よりも高温な灼熱の蒼炎であった。


「ふしだら女っ!!」

 クローディアの叫びに周囲の人々の目が集まった。

「冴えない枯れ葉の分際でよくもよくもレアンドに! 美しいレアンドはわたくしのものよっ!!」

 ガッ、ガッ、と荒々しく靴を鳴らしてリラに近づくと、クローディアは手を振り上げた。


 止めようとレアンドが手を伸ばすが間に合わない。


 クローディアの右手が風を切る。


 人々の視線が集中する中、リラの頬は音高くクローディアに打たれた。


 バシンッ!!


「「「「キャアアァ!!!」」」」

 貴婦人たちが悲鳴を上げる。逆にリラは声を失った人魚のようにか細い悲鳴すら上げなかった。


 無言でよろめいたリラをレアンドが両手を広げて受けとめる。

「リラッ!」

 衝撃でリラの茶色い髪に挿された髪飾りの花から花びらが散った。 

 

 弱々しくリラはレアンドに身を寄せる。


 だが、レアンドに抱きしめられたリラの眼差しは走ってくる王宮騎士たちを捉えていた。ほくそ笑む。ジンジンと痛む頬すら気にならない。リラの視界には騎士たちに鋼の鎖のように囲まれるクローディアの姿が映っていたのだから。


「わたくしは悪くないわ! 恥知らずな女を罰しただけよ! 離しなさいっ!!」

 クローディアは抵抗するが、騎士たちの態度は厳しい。腕を掴まれて連行されてゆく。いかに侯爵令嬢といえども、王宮夜会での暴力行為は許されない。この王国には王宮法という罰則があり、王の居所である王宮における犯罪は理由を問わず微罪でも普通の刑罰よりも重くなるのだ。

 しかも身分の高い者ほど無知ではないという理由から厳罰に処されるのである。クローディアは処罰を免れることはできないであろう。


 ふふ、とリラは声もなく肩を揺すった。

 周りには叩かれたショックで震えていると見えているが、レアンドの腕の中でリラは満足げに笑みを忍ばせていた。思惑以上にクローディアは浅慮であった、と。


 侯爵家の一人娘として成長したクローディアは何でも思い通りになり、思い通りに生きてこられた。全ての不始末を侯爵夫妻が完璧に尻拭いをした故に反省もせず、後先も考慮せずに見境なく行動する無分別な面があったが高位貴族としての最低ラインを越えることはなかった。しかし、王宮法を軽視するほどにクローディアは恋に盲目となり、思慮に乏しくなっていたのだ。


 ―――だから容易くリラの罠に嵌ったのだ。


 リラは逆手にとったのである。

 小説のリラは何もしない悪役令嬢であった。

 意地悪をしない、抵抗もしない、悪意もない。切り捨てやすい存在だった。

 そのリラが行動を起こしたら?

 小説では有り得ない行為をすることによって、薄っぺらいご都合ストーリーに綻びが生じるのでは、とリラは考えたのである。


 その結果、『その青い花の名前は』のページにはない展開が始まった。


 突然、怒号が響いた。

 クローディアの両親である侯爵夫妻が駆けつけたのだ。

「娘を解放しろっ!」

 と、怒鳴りつける侯爵と騎士たちとの間で諍いが起きる。侯爵派閥の貴族も加わって騒動は大きくなり、人々の注目はクローディアたちに注がれた。くわえて広間の壇上に座る国王と王妃は、鳥が一斉に飛び立ったかのような騒がしい悶着に不快げに眉根を寄せていた。


 国王が腹心の側近を呼ぶ。

「騒乱罪で侯爵一家を牢屋に入れろ。格式ある王宮夜会を乱したのだ。権勢のある侯爵家が常々煩わしかったことだし、絶好の機会だ。侯爵家を降爵させて領地も没収するか。ちょうど侯爵派閥の貴族どもも騒いでおるしな。罪など叩けば幾らでも出てくるだろう。なければ有るようにすれば良いのだ」

 恭しく側近が拝命して微笑んだ。

「さっそく侯爵が不在のうちに侯爵邸内部を調査させましょう」

「頼んだ。ふふ、今夜は意外な幸運が転がっていたものだな。侯爵家の娘は単なるわがまま娘だと思っておったが、これほど役に立つ娘であったとは」


 喚きながら拘引される侯爵一家を、他の貴族たちが眉をひそめてヒソヒソと囁く。

「なんと無様な……」

「侯爵家の先行きは……」

「王宮法に触れたのだから……」

「重い処罰は避けられない……」

「国王陛下が……」

 ざわめきが波立ち水紋を描くように次々に広がっていった。


 その間にリラはレアンドの手を引いて、テラスから王宮の庭園に出た。


 夜空には指針のような星々と天の弓のごとく細い月が煌めき、庭園の花園には明日に咲く薔薇の蕾が妖精みたいに清らかに眠っていた。


 静けさと冷たさが内包した夜の脈拍みたいな風が、豪華絢爛な夜会会場の熟したような熱気のある空気に火照っていたリラを涼やかに包んだ。


「リラ、大丈夫? ごめんよ、守れなくて……」

 心配げにレアンドが、打たれて赤みが浮かびあがっているリラの頬に優しく触れる。

「平気よ。でも、私こそごめんなさい。その、あの、き……」

 リラが叩かれた赤みとは異なる、頬に赤い薔薇の花を咲かせて小さく言った。

「……キス……」

 ボンッ、と音が鳴ったかのようにレアンドも赤面する。


 もじもじ、とリラとレアンドが羞じらう。

 羞恥心を隠すぎこちない笑顔を浮かべ。

 レアンドがふー、と息を吐くとリラもふーと真似をした。

 二人ですー、と深く息を吸い、そろってふーと息を吐く。

 お互いを直視できずに少し視線をずらしてチラリチラリと見ては、もどかしげに空気を求めるべく深呼吸をする。幾度か繰り返し、肩の力を抜いて気持ちを落ち着かせた。


「びっくりしたよ……。だって人前で」

「たぶん見られていないと思う。花瓶と花の陰だったもの。見ていたのは最初から私たちを睨んでいたクローディア様だけ、と思うわ」

「いきなりだったし……」

「だって。イヤガラセは相手が一番嫌がることが効果的だと習ったもの。現にクローディア様は激怒して暴力を振るってきたわ」

「習った?」

「淑女教育。陰険は淑女の嗜みだって。自分で手を汚すのは愚策、策謀で相手を自滅させるべし。私は何もしていないわ、証拠もない。逆にクローディア様が私を今まで虐めていた証人は山ほど。今夜だってクローディア様がレアンドといる私に気分を害して、それで勝手にクローディア様はご自分で墓穴を掘ったと皆様は推測すると思うわ」

「え? 淑女教育って闇が深くない?」

「じゃあ、紳士教育は?」

「………………ちょっと言えない内容かも」


 リラとレアンドは見つめ合うと、社交界の真理を見たような見なかったような曖昧な笑顔でヘラリと笑って誤魔化した。世の中には知らない方がいい真実と正義が数多くあるのだ。


「けど、セカンドキスが……」

 レアンドの溜め息は深い。

「嫌だった?」

「嫌じゃない、嬉しかったよ。けれども夢が……」

「夢?」

「うぅん。何でもない」  


 実はレアンドには密かな夢があった。

 セカンドキス計画である。


 10歳の時にライラックの木の下でレアンドがリラにいきなりキスをして、リラを泣かせてしまったのだ。リラが泣いたのでレアンドも泣いて、二人で大泣きをして告白をした結果、婚約を結ぶことになったのである。

 これがファーストキスだった。

 ある意味、大失敗であり大成功であった。両想いでの婚約をしたのだから。


 けれどもレアンドは次こそは、と思ったのだ。

 次こそは大成功だけのキスをしたい、と。

 願かけもした。

 ライラックの花弁は通常は4枚である。

 稀に5枚の花弁の花があり、この5枚花弁はハッピーライラックと呼ばれていた。そしてハッピーライラックを見つけて誰にも言わずに飲み込むと愛する人と結ばれる、という言い伝えがあった。

 レアンドは執念深く毎年ハッピーライラックを飲み込み続けた。

 早すぎるファーストキスだから失敗したのだ。きっと成長すれば上手にできるとレアンドは考えたのである。

 そうして5年。

 もはや夢は、妄想でセカンドキスシーンを錬成できるほどに何千回も事細かに想像して積みあがっていたのであった。


 なのに一瞬で終わってしまった。


 セカンドキスは今度こそライラックの木の下で、ロマンチックに成功させるはずだったのに。

 円錐形の房に小花が無数について咲く美しいライラックの甘く優雅な香りに包まれて。

 甘美なセカンドキスをして。

 はにかみつつリラと嬉し楽しのイチャイチャをする予定だったのに。


 それなのに。

 セカンドキスが。


 と、レアンドが煩悶したのは数瞬であった。


「ねぇ、レアンド。明日はピクニックに行かない? 今夜のことできっとクローディア様の付き纏いはなくなると思うの。久しぶりに遊びに行きましょうよ」

 リラに笑いかけられて、レアンドはセカンドキスの苦悩をコロリと吹き飛ばしてしまった。

 社交界ではリラを枯れ葉と蔑む。

 しかしレアンドの目には、リラは天上の花のように可憐に映った。

 地面に茶色い枯れ葉が無数に落ちていても、その中からレアンドはキラキラと輝く枯れ葉のリラを見つけたのだ。

 誰も拾わない、選ばなかった枯れ葉を。

 レアンドだけの特別を。

 レアンドだけのリラを。

 どれほどの妄想錬成も本物のリラには敵わない。

 世界中を探してもレアンドの婚約者はここにいるリラだけだ。百年の恋も千年の愛の誓いもリラとしたいのである。

 

 それに次はサードキスのチャンスがある。サードキスでロマンチックを堪能すればいいのだ。

 懲りないレアンドはサードキスの計画を新たに組み立て始めた。


「ね? 行こう?」

 小首を傾げるリラが可愛い。

 差し出されたリラの手をレアンドは握った。

「ああ、行こう。楽しみだ」

 レアンドの手はやや冷たい。体温が少し低いのだ。だが、すぐに温かくなる。リラがレアンドの手を握り返した。

「馬で行く?」

「うん、馬車より馬がいい。リラと乗れるから。今夜、世界が終わっても明日はピクニックに行くよ」

「やだ、レアンドったら」

「僕は正直者なんだよ。リラといっしょがいい」

「楽しみ。明日は晴れるかしら?」

「あの天気星。あの星が綺麗に見える夜は、翌日は晴れると言われているよ」


 同じ場所で同じ星を見上げて、同じ明日の約束をして。

 くふくふとリラとレアンドは笑いあう。


 15歳のリラとレアンドは、恋する相手と手を繋ぐだけで極上に幸せになれるお年頃なのだ。

 そんな二人を月が目を細めるように嫋やかに照らしていた。


 内心レアンドが、リラの唇は柔らかかった、と回想をしていたことはナイショである。

 

読んでいただき、ありがとうございました。





【お知らせ】

「婚約破棄された令嬢が「私は、お飾り妻ですよね?」と言ったら、恐ろしい笑顔の新しい婚約者に100キロの純金ドレスをプレゼントされてしまいました」が一迅社様よりコミカライズして配信中です。

漫画は、いなる先生です。

こちらにも妄想錬成の令息がおります。

どうぞよろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
侯爵一家が馬に蹴られてしまうようにって思っちまった。
妄想錬成も回想もあとにして!! まずは打たれて赤みが浮かびあがっている頬を冷やさないと!いちゃいちゃ雰囲気とやりきった感で忘れているの?翌日痛々しくてサードキスなんて…乙女にあるまじき容貌で外出止めら…
> 花盛りのライラックの木の下で将来を誓って 綺麗な光景なのに、 >ビェーーンと大泣きして 落差がひどいwwww そして大泣きした原因も微笑ましかったです。 小説のリラさんはもしかしたら、そこまで…
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