王の布告
王都中央広場
数え切れぬほどの人々が集まり、熱気とざわめきが波のように渦巻いていた。
商人、職人、農民、兵士、そして子供まで。皆が今日を待ちわび、王の布告を聞こうと息を呑んでいる。
壇上に立つアルトリウス王の背後には、王妃セシリア、近衛騎士、そして今回の戦いで功を立てた俺たち五人が並んでいた。
目の前に広がるのは圧倒的な数の民衆。
その熱気に押され、足が震えそうになるが、隣に立つ仲間の気配を感じて、なんとか呼吸を整える。
王の声が広場に響き渡った。
「民よ! 王都を脅かした魔の群れは退けられた! 勝利をもたらしたのは、ここに立つ若き者たちの勇気と献身である!」
歓声が広がり、波のように揺れる。
ルークが胸を張り、ミーナが子供たちに手を振り、ディルが大盾を掲げ、アリアが静かに会釈する。
やがて王は俺の方へ振り返り、堂々と宣言した。
「孤児として生まれながら、己の力で王都を救った少年――トリス!」
一斉に視線が注がれる。胸が熱くなるのを感じながら、俺は一歩前へ出た。
「余はここに宣言する! トリスに『レガリオン』の姓を与え、男爵とする! さらに西方ハルトン村を領地として委ねる!」
民衆のどよめきは大歓声へと変わり、空気が震える。
「男爵だって!? 孤児から……!」
「本当に……王様の御前で!」
「やったな、トリス兄ちゃん!」
孤児院の子供たちが前列で声を上げているのが見えた。
アルトリウス王は手を掲げ、言葉を続けた。
「だが――まだ幼き身にすべてを託すのは酷であろう。ゆえに余は定める! トリスが十五となったその時、正式にハルトン村へ赴任し、領主として治めよ!」
群衆から再び大きなどよめきが広がる。
「十五歳か……なるほど」
「それまでにもっと強くなるんだろう」
「楽しみだな、レガリオン男爵!」
アルトリウス王は高らかに締めくくった。
「ここに、レガリオン男爵の誕生を祝し、未来を託す!」
白い鳩が空へと放たれ、鐘の音が王都中に鳴り響いた。
この瞬間――俺は孤児から正式に貴族となった。
そして十五歳を迎えるその日、領地へと向かい、本当の試練が始まるのだ。
初投稿です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。




