孤児院での決意
夜。
ギルドでの報告を終え、トリスは孤児院へ戻ってきた。
「トリスだー!」
「おかえりー!」
子どもたちが一斉に駆け寄り、彼の腰にしがみつく。
笑顔の輪に迎えられると、体の疲れがふっと軽くなる気がした。
「ただいま。今日はね……薬草をいっぱい採ってきたんだ」
「へぇー! 草ばっかり?」
「肉は? また持ってきた?」
無邪気な声に苦笑しつつ、トリスは袋から小さな干し肉を取り出した。
「これは報酬でもらった分。みんなで分けよう」
「やったー!」
子どもたちは大喜びで飛び跳ねた。
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「ねえ、トリス」
一人の少年が、彼の腰に差した木剣を指差した。
「まだその木の剣なの? 本物の剣は持たないの?」
「……え?」
トリスは一瞬言葉を詰まらせた。
「だって冒険者でしょ? ルークさんとかはちゃんとした剣持ってるのに」
「折れちゃったらどうするの?」
子どもたちの無邪気な質問が、胸に突き刺さった。
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院長のエリサがそっと口を開いた。
「みんな、責めるように言ってはだめよ。トリスは、今の武器でも十分戦ってきたんだから」
「でも……」と子どもたちが不満げに唇を尖らせる。
エリサは穏やかな笑みを浮かべ、トリスの肩に手を置いた。
「ただ……確かにね。努力を続けるあなたには、もっとふさわしい武器が必要かもしれないわ」
「僕に……ふさわしい、武器……」
トリスは呟き、木剣を見つめた。
「道具はあくまで道具。でも、それを使いこなすのはあなた自身よ。あなたが強くなれば、武器もきっと応えてくれる」
その言葉に、胸の奥で何かが震えた。
⸻
子どもたちが寝静まったあと、トリスは一人、木剣を抱きしめていた。
(僕も……本物の剣が欲しい。仲間の役に立てるように……守りたいものを守れるように……!)
暗がりの中で、少年の瞳は力強く輝いていた。
初投稿です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。




