雷神VS戦鬼
ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。
海が、息を潜めていた。
嵐のような砲撃が止み、潮騒すら遠くに聞こえる。
灰色の煙の向こう、巨大な影が波を割って進む。
黒鉄の巨艦。
その甲板に立つ、戦鬼バルド。
肩には亀裂の入った黒斧。
鎧は焼け焦げ、片膝には血が滲んでいた。
だがらその眼だけは、獣のように輝いていた。
「ガハハハ……! 小僧ォ! やっと見つけたぞッ!」
声が、雷鳴のように響く。
港の兵たちが息を呑み、誰もがその存在に圧される。
だが、トリスだけは一歩も引かなかった。
「……生きてたか、戦鬼」
「当たり前だァ! この俺を沈めるには、神でも足りん!」
バルドが狂笑し、海を蹴って飛んだ。
巨体が波間を跳び、浜を抉って着地。
石畳が粉砕され、風が逆巻く。
トリスは刀《繋》を抜き、ゆっくりと構える。
「……なら、もう一度、沈めてやる」
⸻
バルドの斧が唸る。
空気が悲鳴を上げ、地面ごと叩き潰す。
トリスはそれを紙一重でかわし、稲光を走らせた。
《電磁誘導》――発動。
刃の周囲に青白い閃光が集まり、雷と磁場が重なる。
その瞬間、トリスの動きが変わる。
風を切るような一閃。
だが、バルドは笑いながら受けた。
「効かねェ! 貫けるもんなら貫いてみろォ!」
斧が返しの一撃で襲いかかる。
トリスは両足を踏み込んで、電流を地に流す。
青い稲妻が砂を走り、バルドの足元で炸裂。
重金属の鎧が磁場に捕まり、わずかに軌道が狂った。
「……そこだ!」
刀が閃き、肩の継ぎ目を斬り裂く。
黒鉄の鎧が弾け、赤い血が飛び散る。
「ぐっ……! ガハハ! いいぞ、小僧ォ!」
バルドは笑いながら、さらに一歩前へ。
その腕に宿る力は、まるで地を砕く神話の巨人。
「死合いってのはなァ、命を賭けてこそ価値があるんだよォッ!」
斧が唸り、風が爆ぜる。
トリスはその斬撃を受け、弾き飛ばされた。
石壁に叩きつけられ、肺の奥から血が滲む。
「トリスッ!」
アリアが叫ぶ。
ノクスとアージェも前へ飛び出しかけた。
だが、トリスは片手を上げて制した。
「来るな……これは俺がやる」
その声に、アリアが息を呑む。
震えながらも、その瞳には確かな意志が宿っていた。
「……わかった。でも、死んだら許さないから」
「死なないさ。俺は――まだ見せてない力がある」
トリスは立ち上がり、刀を両手で握った。
掌に微弱な電流が集まり、脈打つたびに刃が震える。
(電気だけじゃ足りない。磁気の“反発”を極限まで――!)
稲妻が走る。
砂が浮かび、金属片が吸い寄せられる。
潮風すら帯電し、世界が青白く染まる。
「電磁誘導・斥力共鳴、最大出力ッ!!」
轟音
トリスを中心に、見えない衝撃波が広がる。
バルドの斧が弾かれ、砂塵が空を裂いた。
まるで世界が裏返ったような衝撃。
「な、にィ……ッ!?」
巨躯が揺らぎ、バルドの膝が地に沈む。
「まだ終わらねぇ!」
彼は咆哮と共に地を叩き、衝撃波で反撃。
だが、その瞬間、アリアの矢が飛ぶ。
空を切り裂き、バルドの腕を掠めた。
「援護くらい、させなさい!」
続けてノクスの影走り。
敵の足元の影から躍り出て、喉元を狙う。
それをアージェの咆哮がカバー。
《魔障壁》が衝撃波を飲み込み、トリスの前を守った。
(……みんな、支えてくれてる)
胸の奥に熱が灯る。
全身を駆け巡る痛みよりも、仲間の声が強い。
「決める!」
刀を掲げ、電流を一点に集める。
空気が震え、海が光る。
それは雷ではなく、“意思の光”だった。
ズバーン!
トリスが踏み込み、閃光が走る。
次の瞬間、刀がバルドの胸甲を貫き焼いた。
「ぐっ……! ガハハハハッ!!」
血を吐きながら、なお笑う。
「やっぱりテメェは最高だ、小僧ォ!」
トリスが後ろへ跳ぶ。
バルドは膝をつき、斧を地に突き立てた。
だが、その目にはまだ光があった。
「……このまま倒れるのは、俺の流儀じゃねぇ」
彼は斧を支え、立ち上がる。
「侯国まで退く。だが次は、全力で殺り合うためにだ」
トリスが刀を構え直す。
「逃げるのか?」
「違ぇ、準備だ」
バルドが笑う。
「お前を殺せるだけの、全力の戦場を作る。それまで死ぬなよ、雷神」
「……上等だ」
二人の間に沈黙が落ちる。
やがて、バルドは背を向け、海へ歩き出した。
その巨体が波に消え、黒鉄の艦が遠ざかる。
⸻
静寂が戻る。
波打ち際で、アリアが肩で息をしていた。
「……終わったの?」
「一旦な」トリスが答える。
「次は……本気で来るだろう」
アージェが鼻を鳴らし、ノクスが尻尾を揺らす。
アリアは短く息を整え、笑った。
「じゃあ、その前に準備ね」
「そうだな。次は“国の戦”になる」
潮風が吹き抜ける。
青い海が、再び穏やかに波打ち始めていた。
トリスは空を見上げる。
雲間から差す光が、刀の刃に反射し、蒼く煌めいた。
(俺はもう、逃げない。この力で、国を守る)
新たな決意が胸に灯る。
雷神と呼ばれた青年の戦い
ここから、王国全土へと広がっていく。
評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!
初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。
あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。




