村を襲う炎
とんでもないスピードで投稿を続けております。甘い蜜蝋です。みなさんよろしくお願いします。ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。
エルネ村は、黒煙と悲鳴に覆われていた。
リヴェール港で報を受けた俺たちが駆けつけた時、村はすでに侯国兵に蹂躙されていた。
燃え上がる家々。倒れた桶から流れる魚と血の混じった臭気。
鎧を鳴らす兵たちが村を駆け抜け、下卑た笑い声を上げる。
「女を捕まえろ! 王都に売れば金になる!」
「酒だ、酒を持ってこい!」
「抵抗するなら殺せ!」
老人は喉を槍で突かれ、若者は背を蹴られ泥に転がる。
泣き叫ぶ子どもを抱えた母親の髪が掴まれ、炎の中へ引きずられていく。
村は地獄そのものだった。
「……もう十分だ」
土煙を割って俺たちが立った。
刀を抜いた俺の横に、二刀を握るアリア。背後には銀狼アージェと影猫ノクスが並ぶ。
「だ、誰だ……?」
逃げ惑う村人が俺を見て声を上げる。
「誰……? ……見たことない人だ……」
侯国兵も一瞬だけ動きを止め、訝しげにこちらを睨んだ。
「アリア、右の通りを抑えろ。ノクスは影から攪乱。アージェ、障壁で村人を護れ」
「了解!」
「ニャッ!」
「ワン!」
号令と同時に仲間たちが散る。
アリアの剣が閃き、女を引きずっていた兵の腕を切り落とす。
ノクスが影から飛び出し、嘲笑っていた兵の喉を裂く。
アージェが吠え、銀の障壁が村人を包み込んで飛来する矢を弾いた。
「き、貴様……誰だ!」
「ただのガキに見えるが……化け物か!?」
敵兵が叫ぶ。
俺は刀《繋》を抜き放ち、冷たく告げた。
「俺の名は――トリス=レガリオン。この王国子爵だ」
「なっ……!? 噂の……!」
村人たちがざわめく。聞いたことのある名。だが、目の前の少年がそれだとは信じられない。
「トリス領主……? いや、この子が……?」
「けど、助けてくれてる……!」
混乱と希望が入り混じる声が広がる。
「構えろ! 数では勝ってる、怯むな!」
侯国兵が吠え、十数人が槍を揃えて突撃してくる。
俺は掌に魔力を巡らせ、低く呟いた。
「《電磁誘導》」
火花が散り、十の槍先が一斉に弾かれる。
ガンッ! と甲高い音が響き、敵の列が崩れる。
驚愕した兵の胸を、俺は刀で一閃した。
「槍が弾かれたっ?ひ、ひるむな! 子供に負けるな!」
「ちくしょう、なんなんだこいつは!」
恐怖に後退る兵。
その隙を逃さず、アリアの弓矢が次々に敵を射抜く。
「トリス! 南側、まだ残ってる!」
「任せろ!」
俺は再び魔力を流し、地に散らばった鉄屑を舞い上げる。
鉄砂の渦が生まれ、敵兵の鎧へと叩きつけられた。
呻き声と悲鳴が重なり、侯国兵たちは次々と地に伏す。
やがて、最後の一人が恐怖に駆られて叫んだ。
「ひ、引けっ! こいつらは化け物だ!」
残った兵は蜘蛛の子を散らすように村外へ逃げ出していった。
炎の残る村に、重い沈黙が訪れる。
「……助かった……」
「ありがとう、トリス様……!」
村人たちが泣きながら頭を下げる。
俺は刀を収め、燃えさかる家々を見つめた。
「これが……戦争か」
胸の奥が冷たくなる。
ただの村でさえ、容赦なく蹂躙される。ならば次は
リヴェール港だ。
「アリア。村の火を消して、怪我人を手当てしてやってくれ」
「ええ。……でも、トリス」
アリアは俺を真っ直ぐに見つめる。
「覚悟して。これからは、もっと大きな戦いになるわ」
「分かってる」
俺は小さく頷いた。
燃える村の先に広がる蒼い海を見据えながら――
リヴェール港を守る戦の幕が、いよいよ上がろうとしていた。
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初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。
あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。




