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転生したら孤児院育ち!? 鑑定と悪人限定チートでいきなり貴族に任命され、気付けば最強領主として国を揺るがしてました  作者: 甘い蜜蝋
戦火の港湾

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ふたりの叙任、騎士爵授与

とんでもないスピードで投稿を続けております。甘い蜜蝋です。みなさんよろしくお願いします。ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。

 テルマハルト温泉郷での滞在を終え、皇太子一行はハルトンの館に招かれていた。

 館の大広間は絹布や花々で飾られ、燭台が黄金の光を放つ。温泉や噴水に設置された《双子座の水瓶》の話題は尽きず、杯が打ち鳴らされるたびに、領民も貴族も笑い声を響かせていた。


 そんな喧噪の中――。


「トリス=レガリオン子爵」


 静かな声が場を貫いた。

 騒めきがぴたりと止まり、全員の視線が上座へ集まる。

 皇太子アルフォンスが杯を置き、真っ直ぐにこちらを見据えていた。


「そなたの領地の発展と、この度の功績。見事の一言に尽きる」


 その言葉の重みに、俺はすぐに膝をつき、深く頭を垂れた。


「もったいないお言葉……すべては仲間たちの支えあってのことにございます」


「仲間、か」

 皇太子は小さく繰り返し、わずかに口元を緩める。


「聞けば――アリア嬢とミーナ嬢は、そなたにとって……大切な伴侶だとか?」


「「えっ!?」」


 同時に、二人が跳ねるように声を上げた。

 アリアはドレスの裾を思わずぎゅっと握り、耳まで真っ赤になる。

 ミーナは眼鏡を押し上げて慌てふためき、声を裏返らせた。


「ちょ、ちょっと……! そんな、わたしたちは……!」

「そ、そうです! まだ、そのような……!」


 場のあちこちでどよめきが起こり、忍び笑いが混じる。

 視線を浴びて、俺も言葉を詰まらせるしかなかった。


「ふふ、からかっただけだ」

 皇太子は楽しげに笑い、すぐに真顔へ戻った。


「だが事実、両名の功績は揺るぎない。アリア嬢は剣技と弓で領主を護り、ミーナ嬢は政務で領地を支えた。その献身を見過ごすわけにはいかぬ」


 場の空気が一変する。

 笑いは消え、代わりに張り詰めた沈黙が広がった。


 皇太子は杯を高く掲げ、力強い声を放つ。


「よって、この場をもって、アルフォンス・エルディアが宣言する――アリア・フェルン、ミーナ・エイル、両名に騎士爵を授ける!」


 その一言に、大広間が揺れる。


「「……えっ」」


 二人は同時に目を見開いた。

 アリアはドレスの胸元を押さえ、言葉を探すように唇を震わせる。


「わ、私が……騎士に? 貴族に……?」


 ミーナは硬直したまま目を瞬かせ、やがて深く息を吸った。

 眼鏡の奥の瞳が凛と光り、静かに頭を垂れる。


「……身に余る光栄です。ですが、領地のため、トリス様のために――お役に立てるのなら」


 その答えに、場の片隅から小さな拍手が起こる。

 やがてそれは波紋のように広がり、領民も貴族も一斉に手を打ち鳴らした。


「領主様のお仲間が、正式に騎士様に!」

「これで胸を張って誇れるぞ!」

「アリア様! ミーナ様!」


 歓声と拍手が渦のように巻き起こり、二人を包む。

 アリアは恥ずかしそうに俯きながらも、頬がわずかに緩んでいた。

 ミーナは胸に手を当て、凛とした表情で再び深く礼をした。


 俺はその姿を見て、胸の奥が熱くなる。

(……これで二人を守る“形”ができた。もう誰にも軽んじさせはしない)


 皇太子は杯を傾け、にやりと笑った。


「そなたの未来は、まだまだ広がっていくぞ、トリス。民と仲間と共にな」


 その言葉に、俺は深く頷いた。

 熱気に包まれた大広間で、鼓動だけは静かに確かに響いていた。

評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!

初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。

AIをとーても使いながらの執筆となっております。

あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。

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