支配者の采配
とんでもないスピードで投稿を続けております。甘い蜜蝋です。みなさんよろしくお願いします。ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。
蒼晶の眠る洞 三十層
轟音が響いた。前衛のシールドゴブリンが一斉に盾を打ち合わせ、洞窟全体を揺らすほどの圧で進軍してくる。後ろではスピアゴブリンの槍が林立し、さらに後方からはボウゴブリンが雨のように矢を放っていた。
「くっ、まじで軍隊だな!」
俺は咄嗟に《大統治》で仲間へ意識を飛ばす。
(アージェ、盾を押し返せ! ノクス、側面の影から崩せ! アリア、矢を落とせ!)
「ワォンッ!」
アージェが銀の障壁を前に広げ、突進してきたシールドゴブリンの列を止める。火花が散り、床が軋む。
「ニャッ!」
ノクスは闇を駆け抜け、後衛の弓持ちを襲い混乱させる。矢の雨が一瞬止まり、アリアがすかさず叫ぶ。
「いい、今の隙!」
放たれた矢が真っ直ぐ飛び、弓を構えたゴブリンの額を貫いた。
だが戦況はすぐに整えられ、"玉座から低い響き"が放たれた。
『崩れるな。盾、三列目で押し潰せ』
「……っ!?」
脳に直接、意味が流れ込んでくる。言葉じゃない、魔力の震えが“指示”として頭に届くのだ。
アリアが眉をひそめる。「今の……声じゃない?」
「違う……頭に直接、意味が響いてる」
俺の背筋に冷たいものが走った。
その瞬間、盾列の後ろから新たな巨影が歩み出る。ジェネラルゴブリンだ。
片目に傷を負ったその姿は、歴戦の兵そのもの。手には戦斧を構え、カイザーの指示に従い吠えた。
『突撃 全軍、前へ!』
再び頭に意味が響く。次の瞬間、盾列が押し込んできた。アージェの足が床にめり込むほど圧が増し、ノクスが影から弾き飛ばされる。
「ぐっ……強制的に全員が一糸乱れず動いてる……!?」
俺は舌打ちし、剣を抜いた。ジェネラルが突進してくる。
斧と剣がぶつかり、激しい火花が飛んだ。振動が腕を痺れさせる。
「ちょっ、トリス一人じゃ持たない!」
アリアが駆け寄り、二刀で斧の軌道を逸らす。俺は息をつきながらも笑った。
「助かる! ……にしても、やばいぞこれは」
ジェネラルの一撃一撃が重い。しかも盾列の後ろからは槍が突き出され、俺たちの動きを制限してくる。
アージェが唸り、再び障壁を展開するが、三列目の盾が重なり合い、圧力が増して押し込んでくる。
ノクスも影から飛び出すが、遊撃のローグゴブリンが逆に影から現れ、短剣で阻む。爪と短剣が弾け合い、鋭い音が洞窟に響いた。
「……完全に部隊が連動してる。まるで一つの生き物だ」
俺は歯を食いしばり、斧を押し返しながら思った。
その頭上でまた、あの響き。
『弓隊、第二射。矢雨を浴びせよ』
次の瞬間、天井の岩陰から矢が一斉に降ってきた。
「アリア!」
「わかってる!」
二刀を素早く収め、弓を引き抜く。矢を番えるや否や、連射で迎撃する。一本、二本と落とすが数が多すぎる。肩をかすめ、血が滲んだ。
俺は舌打ちしながら後方を振り返った。そこに見えるのは
"ダンジョンビューの前の領民達"
試作機が洞窟内を映し出し、ハルトンの広場にいる人々の目にこの戦いを伝えている。
広場では、子どもが泣き声を上げ、大人たちが拳を握って見守っていた。
「トリス様、負けるな!」
「アリアちゃん、撃ち返せ!」
声援が、俺の胸に突き刺さる。
「……負けられねえ!」
俺は気合を込めて叫ぶ。ジェネラルが斧を振り下ろす。アリアがその軌道を逸らす。俺はすかさず腹部へ蹴りを叩き込み、巨体を揺らした。
だが次の瞬間、再びあの響き。
『揺らぐな。前へ、進め』
ジェネラルの目が血走り、狂気のように斧を振り回す。盾列も崩れずに再編され、槍が前に突き出される。
まるで操り人形だ。カイザーの意志が全てを繋ぎ、一つの軍として俺たちを押し潰そうとしている。
俺は歯を食いしばり、頭の中で叫んだ。
(……クソッ、本物の“支配者”ってやつか!)
背後から声が飛ぶ。
「トリス! 押し込まれたら終わる!」
「わかってる!」
俺は剣を握り直した。ここを凌げなければ、三十層で俺たちは終わる!
評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!
初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。
あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。




