表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら孤児院育ち!? 鑑定と悪人限定チートでいきなり貴族に任命され、気付けば最強領主として国を揺るがしてました  作者: 甘い蜜蝋
犬と猫に振り回される領主兼冒険者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

160/276

灼熱の門を越えて

とんでもないスピードで投稿を続けております。甘い蜜蝋です。みなさんよろしくお願いします。ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。

蒼晶の眠る洞 三十層



 階段を降りた瞬間、空気が変わった。

 肌を刺す熱気。血と鉄と灰が混ざった臭気。二十九層の静寂は、この三十層のために張られた前触れだったと理解できる。


「……闘技場?」

 アリアが弓を握りしめ、思わず呟く。


 目の前に広がるのは巨大な円形の広間。

 壁は黒く焦げ、地面には折れた槍や錆びた剣、そして白骨が散らばっている。

 まるで歴代の挑戦者がここで散り、その残骸だけが積み重なってきたようだった。


 そして、その奥。

 粗末な岩を積み上げただけの玉座に――一つの影が腰を下ろしていた。


 背丈は人間の大柄な戦士ほど。

 ゴブリンキングのような圧倒的な巨躯ではない。

 だが、普通のゴブリンよりも一回り以上大きく、無駄のない筋肉が全身に詰め込まれていた。

 黒鉄の甲冑は体に吸い付くように装着され、動くたびに鎖が軋む音が広間に響く。


 ただ座しているだけで、広間全体を支配していた。

 巨体ではなく、凝縮された密度。

 まるで刃を抜き放った瞬間のような圧が、俺たちの喉を締めつけた。


「な……なんだ、あれ……」

 アリアの声が震える。


 俺は息を吸い込み、前へ踏み出す。

 ――《真鑑定》



《真鑑定》


名称:カイザーゴブリン

種別:支配種(ゴブリン上位進化)

危険度:Aランク相当


進化経緯:

・群れを束ねる王――ゴブリンキングが幾多の戦場を渡り、数えきれぬ血と勝利を積み重ねた時。

・その権威は「王」を越え、群れはさらに強き支配者を求めた。

・畏怖と信仰を吸い上げ、勝利の度に己を研ぎ澄ませ、ついには「皇帝」と呼ばれる支配種へと変貌した。

・それがカイザーゴブリンである。


能力:

・《皇命の咆哮》――咆哮により配下を狂信的に強化する。

・高い戦術知能を備え、状況を瞬時に把握して配下を指揮する。

・黒鉄甲冑は魔力を通さず、物理攻撃を大幅に軽減。

・中背ゆえに動きは俊敏。両刃剣に炎を纏わせ、広範囲を一気に薙ぎ払う。


弱点:

・腹部と背中の装甲は比較的薄い。

・ただし、その隙を晒すことはほとんどない。



 光文字が消えた瞬間、息が詰まった。

 ゴブリンキング――あの時の“王”ですら死闘だった。

 だが今目の前にいるのは、そのさらに先。

 群れの恐怖と憧憬を糧に生まれた、真の支配者。


「……カイザーゴブリン」

 自然と名を呟いていた。


 その名を聞き届けたかのように、広間の影がざわめいた。

 赤い瞳が無数に浮かぶ。

 数十、いや百を超えるゴブリンが岩壁の隙間から這い出してくる。


 玉座の支配者がゆっくりと立ち上がった。

 その瞬間――


「ォォォオオオ――ッ!!!」


 地鳴りのような咆哮が広間を揺らした。

 《皇命の咆哮》。

 鼓膜を突き破るほどの衝撃に、配下の瞳が一斉に真紅に染まる。

 その雄叫びは命令であり、宣告だった。


「ちっ……! 一斉に来るぞ!」

「ワンッ!」

「ニャッ!」


 俺は剣を抜き放ち、仲間に叫ぶ。

「アージェ、正面を塞げ! ノクスは影から崩せ! アリアは数を削れ!」


 地響きが迫る。

 無数の刃が、雄叫びが、殺意が押し寄せてきた。

 そして――三十層、“皇帝”の戦場で、俺たちの戦いが幕を開けた。

評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!

初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。

AIをとーても使いながらの執筆となっております。

あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ