甲殻鬼蟹《シェルクロー》
とんでもないスピードで投稿を続けております。甘い蜜蝋です。みなさんよろしくお願いします。ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。
蒼晶の眠る洞 第25層
水面が"ドンッ!"と爆ぜ、濁流が広間を覆った。
飛び散った水の壁を越えて、岩の塊のようなものが姿を現す。
灰黒の甲殻。人の背丈をはるかに越える鋏。眼は赤く光り、口元から泡を吐き出していた。
その動きだけで水が渦を巻き、床石が震える。
「……出たな」
俺は刀を構え、仲間に声を投げる。
「甲殻鬼蟹! 気を抜くな!」
「蟹か……にしてはデカすぎる!」アリアが双剣を抜く。
「ワォンッ!」アージェが前に出て障壁を展開。
「ニャア!」ノクスが影へ滑り込む。
⸻
鬼蟹が鋏を振り下ろした。
ガギンッ!
アージェの障壁がきしみ、光の膜が波打つ。
「ぐるるるっ……!」
押し負けそうになり、床石にヒビが走る。
「硬すぎる……!」
アリアが回り込み、双剣で脚の関節を狙ったが、火花が散り、刃が弾かれる。切っ先が甲殻にかすっただけで、まるで鉄を斬った感触。
「剣でも通らない!?」
「ノクス!」
影から飛び出したノクスが鋏の付け根へ爪を立てる。だが、やはり通らない。
ノクスがと尾で叩くも、甲羅に阻まれて弾かれた。
「ニャッ……!」
「全員下がれ!」
俺の声に合わせて仲間が距離を取る。
だが鬼蟹は逃さない。巨大な鋏を横薙ぎに振り払い、空気ごと叩きつけられ、飛沫が壁を削った。
「ワン!」
アージェが障壁を斜めに張って防ぐが、膜がバキッと音を立てて亀裂が走る。
「アージェ!」
「グルルル……!」必死に踏ん張るが、押し込まれる。
⸻
「弱点を探せ! アリア!」
「わかってる!」
アリアは走り込み、双剣で脚の関節を連続で突く。だが硬さに阻まれ、浅い傷しか残らない。
「っ……やっぱり刃が通らない!」
鬼蟹が鋏を振り上げ、アリアを狙う。
「下がれ!」
俺が叫ぶと同時に鋏が床を叩き、石片が飛び散った。あと一歩遅ければ潰されていた。
「ノクス、背後へ!」
「ニャッ!」
影から跳んだノクスは鬼蟹の背中を目指す。しかしその瞬間、甲殻の背がぐらりと盛り上がった。突起のような鋭い甲片が一斉に立ち上がり、まるで針山のようにノクスを弾く。
「ニャアッ!」
ノクスが床に転がり、必死に体勢を立て直す。
(くそ……通常の戦い方じゃ通じない!)
⸻
鬼蟹が大きく動いた。鋏を床へ叩きつけ、左右の通路をまとめて塞ぐ。岩と水飛沫が広間を覆い、唯一の退路が瓦礫で閉じられる。
「逃げ道を……潰した!?」
アリアが息を呑む。
「ワォン!」アージェが前に出て睨み返す。
「ニャア……」ノクスの耳が伏せられる。
退く道はない。
巨体の鋏が高く掲げられ、次の一撃が迫る。
(どうする……このままじゃ押し潰される!)
俺は刀を握り直し、仲間を見た。
「……ここからが本番だ!」
広間全体を震わせる轟音の中、俺たちは再び構えを取った。
25層の死闘が、いま始まる。
評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!
初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。
あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。




