二刀と弓、交わる刃
とんでもないスピードで投稿を続けております。甘い蜜蝋です。みなさんよろしくお願いします。ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。
蒼晶の眠る洞・第十六層
足を踏み入れた瞬間、喉の奥で息が詰まった。
広がっていたのは、段々畑のように岩棚が折り重なる巨大な空洞。下から吹き上げる湿気が苔を揺らし、蒼晶の光をちらちら反射している。幻想的のはずが、耳の奥に重くのしかかるような“静けさ”が支配していた。
(……嫌な気配だな)
刀に手を掛け、仲間に顎で合図する。
アリアは二刀に指を添え、背に弓を負ったまま静かに頷いた。アージェの耳がぴくりと立ち、ノクスの瞳が針のように細まる。
その瞬間。
ギャギャギャッ!!
頭上の影が弾けた。黒鉄の羽根を持つ鳥の群れが、一斉に嘴を突き出して降りかかってきた。
「鉄嘴鳥! 頭上注意!」
「ワンッ!」
アージェの咆哮。銀光の障壁が展開し、嘴が弾かれて火花が散る。
ノクスが影を駆け、翼の要を爪で裂く。墜落したところを俺の刀が一閃で断った。
だが――。
ガラガラッ。
下の砂が盛り上がり、分厚い外殻を背負った巨虫が這い出した。鎧のような殻が光を反射し、脚が砂を叩くたびに振動が腹に響く。
「殻甲虫まで……! 空と地上、同時かよ」
「厄介ね……!」
アリアが二刀を抜き、嘴を弾き、顎を押し返す。
その流れのまま、背から弓を引き抜いた――淀みない。剣と弓、矛盾するはずの動作が一つの型のように繋がっている。
「はっ!」
矢が閃光のように飛び、二羽の喉を射抜く。墜落。岩を叩く音。
俺は息を呑んだ。
(……二刀と弓、完全に一体化してやがる!)
アリアの舞は止まらない。斬り、受け、弓。さらに斬り、さらに矢。流れるように攻防が入れ替わり、群れを削り取っていく。
「ワオォン!」
アージェが正面で突撃を受け止め、銀壁が火花を散らす。
「ニャッ!」
ノクスが影から飛び出し、甲殻の継ぎ目を裂いた。崩れた隙に、俺の刀が閃く。
上下からの挟撃
最悪の状況。だが、敵の“動きの型”は見えた。
湧き口は岩棚の陰。虫は半径十歩で円を描きながら包囲してくる。
「アリア、上段を頼む! 湧き口を潰せ!」
「了解!」
斜面を駆け上がるアリア。二刀で三羽を絡め落とし、その落下線に矢を重ね、複眼を撃ち抜いた。残り一羽はアージェが頭突きで弾き飛ばす。
下ではシェルビートルの列がじわじわと押し上げてきていた。
「下は俺が引く!」
足場を崩し、列を乱す。露出した腹に刃を差し込み、ノクスが影を裂いて追撃。砂を撒き散らしながら巨虫が崩れ落ちた。
「右上に親玉だ!」
一回り大きい影。翼の縁に鞘のような装甲をまとった鉄嘴鳥が旋回している。
「アリア、抜けるか!」
「任せて!」
ノクスが影道を繋ぎ、裏脚を裂く。翼が止まった一瞬、アリアの矢が走り、羽根を貫いた。親玉が墜落。
俺は落下点に潜り込み、刀を振り抜いた。血飛沫が蒼晶の光に虹を作り、空洞に散った。
親玉を失った群れは一気に乱れる。
アリアの二刀と矢が舞のように刈り取り、アージェとノクスが支え、俺の刀が追い打ちをかけた。
最後の一匹を斬り伏せた時、空洞に静寂が戻る。
「……ふぅ」
アリアが剣を納め、汗を拭う。だがその瞳は、確かな自信で輝いていた。
「今の……二刀と弓、完全に繋がってた。あれは誰にも真似できない」
「……ありがと」
照れくさそうに笑う姿が、戦いの最中よりも眩しく見えた。
アージェが鼻を押しつけ、ノクスが肩で喉を鳴らす。仲間の温かさに、胸の奥がじんとした。
その時。
次の瞬間、地の底から砂の川が動くような音。
岩棚全体が低く鳴動し、第二波の影が這い上がってきた。
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初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。
あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。




