ホブゴブリン決戦
とんでもないスピードで投稿を続けております。甘い蜜蝋です。みなさんよろしくお願いします。ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。
森の奥から姿を現したホブゴブリンは、他のゴブリンの倍近い体格を誇っていた。
盛り上がった筋肉、黄色に濁った眼、手にした鉄棍棒は人間の頭をひと振りで砕けるほど重そうだ。
「ぐっ……! あんなの……俺たちじゃ無理だ……!」
ディルが血の滲む肩を押さえながら呻く。
「諦めるな……! ここで退いたら全員やられる!」
ルークが息を荒げながら剣を構える。
「魔力が……もう残ってないのに……」
ミーナが杖を震わせる。
トリスの手は汗で濡れ、木剣が滑りそうだった。
(……怖い。でも、目を逸らしたら……絶対にみんな死ぬ!)
⸻
「下がって」
アリアが一歩前に出る。
ホブゴブリンが獣のように唸り声を上げ、棍棒を振り下ろした。
「グルルアアア!」
轟音と共に地面が抉れる。
アリアは紙一重で横に跳び、剣を振り上げる。
刃はホブゴブリンの肩を裂いたが、肉厚すぎて深くは入らない。
「硬っ……!」
ディルが思わず呻いた。
ホブゴブリンは怯むどころか、ますます狂暴さを増した。
「グオオオ!」
大きな腕が横薙ぎに振るわれ、アリアは後方に飛び退く。
「一人じゃ……押し切れない……!」
ミーナが息を呑む。
⸻
「俺も行く!」
ルークが叫び、剣を構えて突進する。
「おい無茶すんな!」
ディルが慌てて横に走り込み、別のゴブリンの残党を片付けながら援護に回る。
「ミーナ! 小さくてもいい、魔法を撃て!」
ルークの声に、ミーナは震える手で詠唱を口にした。
「……〈スパーク〉!」
弱々しいが、雷の火花がホブゴブリンの顔に散った。
「ギャアア!」
巨体が一瞬のけぞる。
「今だ!」
アリアが切り込み、腹部に浅い傷を与える。
だが、それでも倒れない。
棍棒の一撃が地面を砕き、ルークの体が弾かれる。
「うっ……がはっ!」
土に叩きつけられ、呻き声を上げるルーク。
「ルーク!」
ミーナの悲鳴が森に響いた。
トリスは必死に目を凝らしていた。
(……駄目だ、このままじゃアリアさんでも……!)
その時、脳裏に浮かんだのは、以前子悪党から「詐奪」したスキル――〈石投げ〉。
小さな石を狙った場所に正確に当てられる、取るに足らないと思っていたスキル。
(でも……今なら……!)
地面に散らばった石を掴み、震える手で握りしめる。
(狙うんだ……奴の目を!)
トリスは大きく息を吸い、思い切って石を投げ放った。
⸻
「――!」
石は一直線に飛び、ホブゴブリンの右目に命中した。
「グオオオオッ!」
巨体がのけ反り、棍棒を振り上げたままよろめく。
「今だ、アリアさん!」
トリスの声が響く。
「……任せて!」
アリアが地面を蹴り、跳躍した。
剣が閃き、ホブゴブリンの首筋を深々と裂く。
「グ……ガアアア……!」
巨体が痙攣し、やがて音を立てて倒れ込んだ。
森に静寂が戻る。
⸻
「……倒したのか……!」
ディルが呆然と呟く。
「やった……のね……」
ミーナの声は震えていた。
ルークは地面に手をつき、苦笑いを浮かべた。
「……助かった。あの石がなきゃ、俺たち全員やられてたな」
トリスは石を投げた手を見つめ、小さく息を吐いた。
(僕でも……みんなの役に立てた……!)
アリアは血に濡れた剣を払うと、ちらりとトリスを見た。
「……悪くない。あなたの投げた一撃、無駄じゃなかったわ」
その一言と同時に、トリスの胸が熱くなる。
【レベルアップ】
名前:トリス(9歳)
Lv:4 → 5
HP:80 → 95
MP:880 → 1100
STR:15 → 18
VIT:14 → 16
AGI:17 → 19
DEX:22 → 24
INT:28 → 30
MND:22 → 24
LUK:54 → 57
(普通の大人の人でHPとMPは100、他が20ってこの間ギルドのおねーさんに聞いたから、レベルアップってすごいんだなぁ)
⸻
ホブゴブリンが倒れたことで、残ったゴブリンたちは恐怖に駆られ、森の奥へ逃げ去っていった。
「ふぅ……もう立ってるのもやっとだ……」
ルークが剣を鞘に収め、座り込む。
「でも……生き残った」
ミーナが安堵の笑みを浮かべた。
「坊主、やるじゃねぇか。あの投げ石は効いたぞ!」
ディルが笑いながらトリスの頭をぐしゃりとかき回す。
「え、えっと……ただ、当たっただけで……」
顔を赤くして俯くトリス。
その様子にアリアもわずかに微笑んだ。
「……謙虚ね。でも、次はもっと狙えるようにしておくこと」
トリスは大きく頷いた。
(もっと強くなりたい……絶対に!)
評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!
初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。
あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。




