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転生したら孤児院育ち!? 鑑定と悪人限定チートでいきなり貴族に任命され、気付けば最強領主として国を揺るがしてました  作者: 甘い蜜蝋
温泉郷騒乱編

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焚き火と鍛冶場の夜

 ロックハルトからの帰還の夜。

 野営地の焚き火がぱちぱちと爆ぜ、橙の光が仲間の顔を照らしていた。


「ふぅ……今日もなんとか収まったわね」

アリアが火に手をかざし、ほっと息を吐く。


「でも、矢を射るのに迷いがなかった。あなたの指示があったから」

ちらりとこちらを見る瞳は、焔よりも熱を帯びていた。


「俺はただ状況を伝えただけだ」

そう返すと、アリアは頬を赤く染めてそっぽを向いた。


「そういうところよ。軽く言うけど……あんたが背負ってるのは、全部」


 すぐ横でミーナが帳面を閉じ、真剣な目を向けてきた。


「数字で守るのは私。矢で守るのはアリア。……でも結局、全部の上に立ってるのはあなただわ」


 胸の奥が熱くなる。

 彼女たちの真剣な眼差しに、言葉がうまく出てこない。


「俺は……領主としてじゃなく、仲間として。二人を大切に思ってる」


 しばし沈黙。

 そしてアリアが、かすかに笑った。


「仲間以上でも、いいわよ?」


 ミーナも続けて、さらりと口にした。


「じゃあ私は、一番近くで帳簿と心を預けるわ」


「お、お前たち……!」

あまりに直球で、思わず目を逸らす。だが、逃げる気はなかった。


「絶対に手放さない」

炎の前で、強くそう誓った。


 アリアは頬を染めて小さく頷き、ミーナはいたずらっぽく微笑んだ。

 焚き火の音が、妙に心地よく響いていた。


挿絵(By みてみん)


カイン × フレイア


 その夜更け。鍛冶場の片隅では、カインが戦斧を研いでいた。

 火の残り香が漂う中、フレイアが壁に寄りかかって腕を組む。


「やっぱり俺は斧とか槌ばっかりだな」

カインはぼそっと呟く。


「それでいいじゃない」

フレイアは即答した。「火はね、あんたを選んでるのよ」


「……俺は鍛冶しか取り柄がねぇ。戦いは、正直……怖い時もある」


 正直な言葉に、フレイアの瞳が真っ直ぐに輝いた。


「怖いのに戦える人が、本当に強いの。だから私は、あなたに“火”を貸したい」


 彼女はそっと近づき、彼の手を取り、研ぎ澄まされた槌を握らせる。


「これからも一緒に打つ。火も、街も、未来も」


 カインの顔が真っ赤になる。

 それでも、しっかりと頷いた。


「……お前、もう旅人じゃなくて、俺の隣にいろよ」


 一瞬、沈黙。

 次に返ってきたのは、豪快な笑い声だった。


「言質取った! もう逃げられないわね!」


「なっ……!」

顔を覆うカインの横で、フレイアは心底楽しそうに笑っていた。



 こうして焚き火の夜と鍛冶場の夜

 仲間たちの絆は、戦いだけでなく、静かな時間の中でも確かに深まっていった。

評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!

初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。

AIをとーても使いながらの執筆となっております。

あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。

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