表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら孤児院育ち!? 鑑定と悪人限定チートでいきなり貴族に任命され、気付けば最強領主として国を揺るがしてました  作者: 甘い蜜蝋
温泉郷騒乱編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

107/284

ハルトンダンジョン都市の萌芽

3年後とまではいかない。

凱旋から数か月後のことだ。


ハルトンの広場に、新しい看板が掲げられた。


〈冒険者ギルド・ハルトン支部〉


「やっとだ……!」

カインが腕を組み、感慨深げに看板を見上げる。


「ふふ、あっという間ね」

ミーナは帳簿を抱えながら微笑む。「王都から支部設立の許可が下りたのも、トリス様が“秩序を示した”からよ」


「領主の顔が板についたってことね」

アリアがからかうように笑う。


「おい、それは褒めてるのか?」

俺は苦笑した。


「もちろん」

フレイアが肩を叩く。「今や“村”じゃなくて“都市”の始まりよ」



ギルド支部ができると、外部から冒険者たちがどっと押し寄せてきた。

アントの卵、温泉脈の調査、浅層ダンジョンの素材、進ダンジョン……。

金になる匂いがすれば、冒険者は群がる。


「依頼票を出したそばから剥がされていくわね」

ミーナが苦笑する。


「悪いことじゃないだろ。仕事が回るんだし」

カインが肩をすくめた。


「……ただし」

俺は視線を鋭くした。

「秩序を守るのが前提だ。昨日みたいな揉め事は二度と許さない」



昨日。


ギルドの酒場で、外から来た冒険者と地元の若者たちが揉めた。

「採取権は俺たちが先だ!」

「ふざけんな、こっちは王都ランク持ちだぞ!」


一触即発の場面に俺が踏み込んだ。


「……やめろ」


短く言っただけで空気が凍る。

《威風》は既に《覇気》へと進化していた。

俺の声に含まれる魔力が場を支配し、喧嘩腰の連中は一斉に椅子を引いた。


「領主が見てる前で剣を抜くのか?」

俺はゆっくりと歩きながら、一人一人の目を見た。


「ここは“街”になる場所だ。好き勝手したければ、他へ行け」


沈黙の後、冒険者たちは渋々剣を納めた。



「……あの一件で、冒険者どもも大人しくなったな」

アリアが頷く。


「トリスの“覇気”は怖いからな」

カインが笑う。「俺まで背筋が伸びた」


「でも、効率的だったわ」

ミーナが淡々と付け加える。「殴り合いより数字の損失が少ない」


「なにより」

フレイアがグラスを掲げた。

「冒険者ども、今じゃ“ハルトンは安全に稼げる”って評判になってる。秩序を示したおかげね」


「そういうことだ」

俺は静かに頷いた。

「治安を保つこと、それが冒険者と商人を呼ぶ一番の方法だ」



夕暮れ。

ギルド支部の前で、俺は村人、いや、街の住人たちを見渡した。

広場は人で賑わい、焚火の周りで酒を酌み交わす冒険者たちの声が響く。


(ハルトンはもう“村”じゃない。確かに都市の芽を出している)


刀《繋》を腰に下げ、俺は深く息を吸った。


「次は温泉郷だな」


フレイアがにやりと笑う。

「そう、あっちも“足湯”だけじゃ足りない。もっと面白くしてやろうじゃない」


仲間たちの視線が自然と交わり、笑みが広がった。

評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!

初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。

AIをとーても使いながらの執筆となっております。

あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ