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第四部 宮殿へと

 「ここが宮殿やね。やっぱり猫の国のに比べると小さいなぁ」

スインが透明のままそう言った時、彼女が付けていたイヤホンから音声が流れた。

『どう?気配的には到着した様だけど』

言わずもがな、チーナである。

「順調やで。でも、正面からは無理そうや」

『想定内の事だから安心して。二人は私の言う通りに動いて。手薄な入口があるみたいだから』

「「分かった」」


 「人数はいるが、質が悪い。もう道が空いたぞ」

意外にも、一番分が悪そうだったヒノガとパキラが先へ進み始めた。

「ヒノガ、それ無しで勝てちゃったもんね」

パキラはヒノガの刀をチラリと見た。


 「ふぅ。急に出て来てびっくりしたけど、見た目の割には手こずらなかったな」

また、この三人も既に走っていた。

「私たちの事を雑魚じゃないって言ってた時点でそんなに強くないだろ」

フウワは別になんとも思っていない様だった。

「ちょっとぐらい喜んでたって良いだろ?」

エントはややすね気味に言ったが、フウワは

「喜ぶのはこの依頼を達成してからだ。別に強くもない奴に勝ったって嬉しくねぇよ」

と答えただけだった。そう話しているとライトがずっと先まで行ってしまっていた。これはただライトが異常に足が速いというだけで、本人に悪気はないのだ。とはいえ、置いて行かれた側としては

「置いてくなよ!兄者だけ先に行ってどうする!」

と言ってしまうものである。ライトは今先に行っていた事に気づいた様で、すぐに立ち止まった。


 他のメンバーは、壁は壊し終わったが、兵と戦うのに手一杯であった。

「量が多過ぎるだろ!」

こうしてみるとアルガが弱虫の様だが、事実『そんな事言うな』と言えない程多いのだ。その中でも、強い者はより早く倒していく。

「雑魚処理は私に任せろ」

オスコはそう言ってソウマを先に行かせた。確かにオスコは相手を地面ごと凍らせ一度に多くの者を動けなくしていた。そして、小さなつららを飛ばして気絶させていく。

「ありがとう」

ソウマは裏路地から中央に向かったため、途中で襲われる事は無かった。

「やっぱりそう易々とは入れてくれなさそうだな……」

しかし、やはり宮殿に入る事は容易で無かった。ソウマはなんと堂々と歩いた。

「部外者は立ち入り禁止だ!」

門番にそう言われても足を止めなかった。門番たちによる攻撃が始まる。

「これで僕の所に来てくれれば、みんなが行きやすくなるしね」

ソウマは攻撃を避けたりハエトリソウで反撃したりして応戦した。






「………………………な」


キャラクター設定⑳ パキラ

 パキラはその花言葉、『快活』をイメージしました。改訂版でもヒノガとのシーンを描いていきたいです。

 次回もこれです。

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