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第五部 出会い

 「くそぉ……なんで今日はこんなにジャンケン弱いんだよ……」

その後、コウが忙しそうだったため、ジャンケンで負けた人が買い出しに行くという事になった。そこで、見事に負けたのがライトである。ライトはトボトボ歩きスーパーの前まで来た。しかし、誰かがぶつかって来た。

「す、すみません!」

ライトが振り返るとそこには巫女服の女性。オドオドしているので、まだ若いのかもしれない。彼女は思いっきりこけていた。

「だ、大丈夫か?」

ライトが手を差し伸べると、女性は手を取って立ち上がった。

「ごめんなさい……たくあんを急いで買いに来たらつまずいてしまって……」

「いやいや、大丈夫ですよ。それより服、汚れちゃってますけど大丈夫ですか?」

女性は自分の服を見て慌て始める。ベッタリと泥がついていたのだ。

「ど、どうしましょう……絶対怒られます……」

落ち込み始めた目の前の女性を見てライトは少し考える。

「……あの、良かったら俺たちの家来ます?」

すると目の前の女性は首を振る。

「いえいえ。こんな格好で入ったらご自宅を汚してしまいますし、ご迷惑をおかけします!」

「いやいや、このまま放っておく方が気になりますし。それに、俺たちは人助けが仕事です」

目の前の女性は躊躇いがちに頷く。

「……では、お邪魔させて頂きます」

「……とりあえず買い物していいですか?」

「あっ、全然、良いですよ!」


 その後、買い出しを済ませた二人はフォニックス本拠地へと向かった。

「ライト。お前本当にお人好しだよな」

女性を見たフウワはため息をつく。

「あっ、自己紹介がまだだった。俺はライトです」

「イネイです。すみません、お邪魔してしまって……」

「……とりあえず替えの服探しに行くぞ」

「えっ、あっ、はい!」

「巫女服って洗えるのか……?」

コウが不安気にしている。

「少なくとも洗濯機では無理だね」

ソウマがそう言うと、コウは押し黙ってしまった。

「わ、分かった。俺が金払うからクリーニングに出そう」

「ええっ、申し訳ないですよ!」

丁度アインの服を着て出て来たイネイがそう言うが、ライトは既に財布を出して生活費を確保できるか計算し始めていた。

「いや、俺が勝手に連れて来たんだから最後まで責任を取る」

ライトは巫女服をどうやって運ぼうか考え始める。イネイが色々言っているが決意は揺らがないようだった。

「じゃあ、行ってくる」

イネイは控えめに手を振った。

(ライトさん、良い人です)

これがイネイとの出会いである。

キャラクター命名秘話⑮ イネイ

 イネイは本当にそのままです。

「稲」+「イ」

 次回は初登場キャラクターになると思います。

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