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フォニックス 〜戦士たちの物語〜 運命の始まり(改訂版)  作者: ことこん
第二十六章 フォニックスの交流会
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第二部 お目当ての人

 その後、ハクムに言われた通りに歩くと、三人がドアの前で待っていた。その中の一人はアイナで、三人共同じ上着を着ていた。どうやら制服の様だ。

「レイさんだぁぁぁぁ!」

と叫ぶエントの視線の先は、三人のうちすらっとした背格好の男だった。

「……邪魔はするなよ」

と言っただけだった。しかし、エントは嬉しそうだった。アイナが男の肩を掴む。

「これはレイです。とても失礼な奴で失礼しました」

レイはアイナの手をどける。

「これとはなんだ」

最後の一人、まだ幼い少年はただフォニックスたちを見ていただけだったが、アイナが反対側の手で彼の肩も掴む。

「この子はムルルです。シャイだけど、植物には誰よりも詳しいです」

半分敬語が取れかけているが、誰もそこは指摘しなかった。アイナは二人にお辞儀させた。

「おい、勝手なことをするな」

レイはアイナを睨んだが、そのまま出発する事になった。


 「寒っ。山の上に行くなんてな……」

彼らは雪山を登っていた。ライトは上着を着ていたが、それでも寒そうだった。ソウマはもっと着込んでいたが。

「そう?むしろ快適じゃん」

アインは元気よく歩いていた。

「俺もそんなに寒くないぞ?」

エントに関しては気温などさして重要ではないらしい。

「あっ!」

しかし、ソウマは見慣れない植物を見るとすぐに元気になった。ソウマがエントに引きづられているのを、ムルルは見ていた。アイナはムルルに話しかける。

「彼が気になるの?」

「……別に」


 「着いたぞ」

レイがそう言うと、遠くに人が見え、妖気も感じた。

「気が早いよ!もうちょいあるじゃん!」

とアインは言うが、

「馬鹿言え。向こうの妖気が分かったという事は、向こう側もこちらに気づいているという事だ。戦いは既に始まっている」

「そういう事じゃないの!」

というやり取りをしていると、人影が一瞬でこちらに来た。

「ふっ。今日は思ったより多いみたいだ。僕のマジックを、お楽しみあれ」

レイは冷静だった。

「ブラックスか。最近増えたな」

三人はアイコンタクトを取り、即座に位置を移動した。レイはその人に攻撃を仕掛けて行く。

「君、首輪が二個も付いているじゃないか。結構あれな感じ?」

二人は戦いながら話すくらいの余裕がお互いにある様で、自称マジシャンはレイに話しかけた。

「これは自分で付けた物だ」

「ふぅん。舐められてるって事か」

「そうだな」

二人はぶつかり合った……が、レイがアイナの近くに来ていた。

「これが僕のマジックさ」

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