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水源の過去エッセイまとめ  作者: 水源
2018年6月

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ジョシュア・ベルの実験を考えると創作や言葉の価値というのは主に著名であるという肩書によって左右されるのだろうが、逆に言えば著名でない人の言葉に価値がないというわけではないということだとも思う

 さて、ジョシュア・ベルは2007年にニューヨーク都心部の地下鉄ワシントンメトロのランファン駅で頭には野球帽をかぶり地味な私服で棒立ちのまま動きの少ない演奏でを45分ほどバイオリンを演奏してどのような反応があるかを試してみた。


その結果、約1100人がその男の前を通り過ぎたが、足を止めて彼のバイオリンを聞いたのはたった7人で、お金を入れてくれたのは28人程だがお金を入れたものはほとんど止まって聞いたわけではなかった。


この時に彼が稼いだお金はたったの$32.17と$20で拍手などは当然はなく、このバイオリニストの曲を素晴らしいと認める人はいなかった。


小さな子供は演奏をきいて足を止めたがっていたけど親が手を引っ張っていってしまったという例はあったらしいですが。


彼の駅での演奏の二日前、彼のボストンでのコンサートのチケットは、一枚$150するものが全て売り切れたくらいに有名なバイオリニストです。


彼は世界で最も才能のあるミュージシャンの一人であり、実験の時に3億5000万円のストラディバリオスを使って演奏していたわけですが彼自身にもストラディバリウスという素晴らしいバイオリンにもほとんどの人は気が付かなかったわけです。


そしてこの人物がベルだと気付いたのはたった1人、ベルだと気付いた一人は20ドルだが他の人は1ドルちょっとくらいしか払っていないわけですね。


 この実験はワシントンポスト紙による社会実験であって、実験名は朝の真珠という名前で実験の趣旨は、人々は名声や立派なコンサート会場、立派な服装などの肩書き無しに、彼の曲の素晴らしさを見抜き理解し得るのか?というものでしたが、結局ほとんどの人は芸術や創作物がすごいかどうかはわからないのでしょう。


とはいえワシントン・ポストが行わせた条件も結構きついのでしょうけど。


朝の通勤ラッシュで立ち止まれる人がそもそもいるのか?


派手なダンスなどのアクションなどもなしにただきれいにクラシックを弾いて聴衆の気を聞けるのか。


ジョシュア・ベルという人の演奏が観衆の足を止めるような爆発的な魅力を持っているのか。


そういった物を勘案した上でワシントン・ポストは実験を行わせたのでしょう。


最もジョシュア・ベル本人はこの結果にかなりショックを受けていたようですけどね。


 これがナイトクラブで、母親とパフォーマンスをしていたところをアリスタ・レコードの社長クライヴ・デイヴィスにスカウトされた、全盛期のホイットニー・ヒューストンが歌うとかだったら地味な格好であっても本人だと気がつく人も多かったような気がします。


 そもそもストリートでのパフォーマンスにクラシック演奏というのがあっていないのでしょう。


クラシックはコンサートホールやレコードで聞くものという先入観もあるのでしょうけど、其の演奏も綺麗すぎて普通の人には良し悪しがわからなくなってしまっているのではないかとも思いますしそもそもクラシックを好んで聞いている人が通りがかった1000人で何人いるのかというのもありますね。


 まあ肩書きや所有している物、その値段などですごいかすごくないかを判断してしまうのもしょうがないのだと思います。


駅の中で3億5千万円のストラディヴァリウスを引いている人間がいるわけがないという先入観もあるのでしょうけど。


そして結果としては金を持っている人間がすごいと言えば何となくそうなのかなと思ってしまうのでしょう。


逆に別の実験ではサクラを使って偽物であってもすごいミュージシャンであるということにすることも出来るという実験結果もあるのです。


なろうでもランキングに乗ってるからたくさんの人間が支持してるわけだから面白いはず。


そういう思い込みというのもありそうな気がします。


追記

なろうにおいて一番ジョシュア・ベル的な方はおそらく住野よるさんで”君の膵臓をたべたい”のなろうでのポイント評価はそれほど多くは無かったですが、ライトノベル作家の井藤きくさんの目に留まったことから双葉社に紹介され、一般文芸作品としても異例な累計発行部数が260万部を超える人気小説となって2017年に実写映画化され今年は2018年にはアニメ映画化されることが決定しているそうです。


そのほかにも『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』

『青くて痛くて脆い』などもベストセラーになってますね。


オーバーロードもなろうでのポイントはそこまで高くありませんが累計700万部を突破しアニメもなんだかんだで好評ですね。


もちろんベストセラーだから余計に売れてるということもあるのでしょうけど、なろうで受けないことが作品として低品質であるわけではないといえるのではないかと思います。


もっとも君の膵臓をたべたい以外に一般文芸で大ヒットしたなろう作品は私は知りませんし、住野よるさんもたまたま見出されたという側面が大きいのでしょうけど、もしかしたらほかにもテンプレ作品でない作品に宝石の原石のような作品はたくさん埋まってるのかもしれません。


最も本質的な面白さが何かわからない限りは実験の結果とおりに豚に真珠となってしまうのでしょうけど。


 同じように無名な人間のエッセイだから読む価値は無い、ポイントが低いとか書籍がさほど売れてない作者の創作論に意味はないみたいに扱われてますが、読み手は肩書きが無いからとその本当の価値をわかっていないだけなのかもしれませんね。


行列の出来てるラーメン店のラーメンだけがうまいわけではないと私は思うのです。

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