5番目の元素(エレメンタル)
いわゆる地水火風が万物の元素であるという四大元素論は特にファンタジー世界で魔法を説明する結構一般的な概念だと思います。
魔法は大気中に漂うマナと呼ばれる物質を体内に吸収して蓄積したり杖などのデバイスで変換して物理的な影響力をもたせるというものですね。
魔法元素としてはそれにプラスして光と闇、もしくは聖と邪、他には氷や雷が加わったりしますが、今はおいておきます。
こういった元素理論は古代インドとギリシャ、中国が大元と考えられ、それより古いと思われるシュメールやフェニキアなどでは創造主や神という概念に比べると物質という概念は薄かったようです。
で、インドやギリシアでは四大元素というのは何かが「冷湿(水)・冷乾(金属・土)・熱湿(大気)・熱乾(炎)」の状態に置かれた時に形態として発現したものであるとされ、その元はインドでは虚空もしくは空(有)などとされギリシアではアイテールすなわち宇宙そのものの原初神とされそれが後にエーテルとなりました。
中国では盤古と呼ばれる始原の巨人の死後に「天・流水・火・雷・風・水・山・地」が別れいでて、その後陰陽思想の「陰」と「陽」と「木」「火」「土」「金」「水」という根源の存在が生み出されています。
そして元素が形態を変化する際のエネルギーとされたのが人間の感情である愛憎や苦楽といたポジティブもしくはネガティブな感情であるとされていたようです。
つまるところ第5の元素というのは人間そのものもしくは人の魂もしくは意思ということでいいんじゃないかなと私は思うのですがいかがでしょう。
ついでに言えば性的行為の結果として新たな人間が生まれるということも昔の人間は魔術的エネルギーと考えていたようで、中国の房中術だったり日本の真言密教立川流だったりがそれだったりしますね。