人の育成に絶対成功する方法はないが絶対失敗する方法はある。
子育てや学校教育、会社などでの部下の教育など人材育成に必ず成功する定石も方法もない。
しかし、絶対に失敗する方法はあるとおもう。
それは”育成しようとしている者の失敗に対して感情的に叱りつけ、その失敗に対しての原因が何かを当人に把握させる機会を与えないこと””相手がなぜ失敗するのかを育成する側が外部にあるのか内部にあるのか理解できていないためにそれを指摘する能力がないこと”で結果として”どうせ何しても成功なんてしないし怒られるだけなのだから努力なんてしても無駄””成功失敗なんて運次第”という諦めの結論を育成される側に認識させることだと思う。
バーナード ワイナーさんという社会学者さんは人の行動には「成功しようとする行動」と「失敗を避けようとする行動」があって、個人が認識する失敗や成功の理由は本人の能力か努力・環境的な課題の難度か運のどれかと考えるといっているようです。
そして失敗をしないための行動のもっとも主要な行動は”何もしない”です。
育成している側は気がついていないかもしれないのですが、失敗を叱りつけている時の表情で叱られてる側は”ああ、こいつは感情的にムカついてるからその怒りに関してのはけ口に叱るという方法を使ってるだけだ”と言うのは正直まるわかりです。
そしてこれはおそらく乳幼児でもおなじでむしろ幼い子供のほうが他人の感情に敏感だと思います。
会社の部下の育成にはそんな手間をかけていられないことも多いでしょうが、だからといって上に叱られたことをそのまま部下に対して感情的に失敗に対して叱りつけるだけでは結局足を引っ張る部下にしかならないだろうとも思いますね。
もちろん会社というのは営利組織であって能力訓練施設でも人格育成のために場所でもないのではあるし本ににはもらっておる給料に対して相応に利益を上げるための行動をしなければいけないのは事実です。
ですからどう考えても利益をもたらしそうにない場合は最悪やめさせればいいが、そんなことを繰り返していけばそんな職場に人間は定着しなくなるので結局自分を苦境に追い込むだけだろうと思うのですね。
学校教育については本来はおそらく軍隊なり工場の上官や上司に対しての命令に忠実に行動する兵士や労働者を作り上げるための場所なので学校という場所に対して人格育成を期待してはいけないと思います。
学校の教師というのはフルメタルジャケットのハートマン軍曹のような組織に対して忠実に行動することとそこで必要な知識や技術を労働者に叩き込むための存在なのだろうと私は思っているのです。
無論中にはそうではない教師もいるとは思うけどね。
もちろん育成される側も失敗したならばその原因を考えて、失敗を繰り返さないためにはどうすればいいかを気づく必要はあるとは思うけど、会社員とかはともかく子供にそれを求めるのはちょっと厳しい気はするのです。
失敗は成功の母です。
それが社会的、生命的、組織的に致命的なことでないのであれば失敗は失敗の原因を取り除くためのその原因に気づく機械として失敗は必要だと思うのですよね。
もちろん失敗に対しての原因を考えてそれを取り除こうとせずに同じ失敗を繰り返すのはだめですけど。




