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水源の過去エッセイまとめ  作者: 水源
2020年3月
391/437

なろう作者や作品の質の上下に対する反応に個人差があるのはスタージョンの法則を考えれば当然

 さて、異世界恋愛は悪役令嬢、現代恋愛は地味ボッチからリア充、ファンタジーは無双と追放、純文学は余命で、その他は最近のなろう作者の質低下関連がランキングに並んでますね。


 特にその他ジャンルの最近のなろう作者の質低下関連はパクリを問題にしている作品がきっかけなのに同じようなタイトルや内容の作品が並んでいるのは皮肉というかなんというか。


 さてここで有名なスタージョンの法則を思い返してみましょう。


「常に絶対的にそうであるものは、存在しない」


("Nothing is always absolutely so.")


 と


「どんな出版ジャンルも、その90%はカスである」


 ですね。


 これは70年代におけるSFは低俗で読むに値しないという批判に対して「最低の作例を引っ張り出しては叩く」という悪意の攻撃に対して、自分から直接反撃しているものですが、漫画とかラノベとか仮想戦記とかなろうなども同じような道をたどってるわけです。


 そしてここでそういった非難されてきたジャンルが生き残れるか生き残れないかですが、一定の名作を生むジャンルは、常に多量の駄作があるということを許容できるかどうかですね。


 ジャンプなどの少年漫画やファミコンの時代のゲームがよい例で、大ヒット漫画や大ヒットゲームの陰には大量の打ち切り漫画やクソゲ―があるわけです。


 そして結局の所はなろうが強いのは作者も読者も膨大で、多量の作品が存在するゆえに駄作が大量に存在しても名作の割合も絶対数としては増えるからだと思います。


 アルファポリスはそこそこ健闘していますし、カクヨムも当たり作品がようやくでてきた気がしますが、投稿サイトとしてはほぼ失敗判定が下りそうなマグネットやLINEノベルはおそらく投稿しても読まれないためそういった余裕がないのですよね。


 しかしながら名作の作者でも最初は駄作しか作れなかったかもしれないというか、ほとんどは駆け出しの制作者の場合は失敗を修練の糧にしているはずなわけで、その余裕を失ったジャンルは後継者を失って先細りになり、最終的には消滅するわけです。


 なのでもう少しそういった”駄作”だと思うものにも寛容にならないとジャンルそのものが消滅してしまうんじゃ? という気がするのですね。


 だいたい昔はよかったというのは思い出補正の生存バイアスだったり、未知への興奮だったりするわけで。


 無論”飽き”というものを加味すれば全く同じものがコピーされていくだけというのは良くないですが。


 ちなみに特に読み専門の人だと勘違いしている人が多いと思いますが”テンプレ的な流行の内容を書けばランキングに乗りやすい”わけではなく、むしろライバルがめちゃ多く読者の目も肥えている文だけほとんどの作品はむしろ埋もれていきます。


 ですから、ランキングに乗るような上澄みに当たる作品はすごく読まれているけどむしろ全く読まれていない作品の方が多いし、テンプレを使って書けば簡単にポイントを稼げるわけじゃないですよ。

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